あら!いいんじゃな~い?!
「あら! いいんじゃな〜い?!」というタイトルに惹かれました。内容はタイトルに負けず、音楽性の高さとユーモアと人間味がすべて詰まった、まさに「音楽の福袋」。新年にふさわしく、すがすがしい気持ちになりました。とかく暗いニュースの多い昨今、元気の出る音楽に出会えてうれしいです。よくよく見ると深くてメッセージ性の強い歌詞ですが、サラッと聞けるところがおしゃれ。
日本列島の誕生 (岩波新書)
堆積物の調査とプレートテクトニクス理論を中心にダイナミックな日本列島の形成プロセスを紹介している。
科学書としては、やや主観的で物語調の書き方になっているが、それは難解な理論をできるだけ面白くわかりやすく表現しようという親切な配慮からのことと考えたい。
ただ、その心配りをもってしても本書の理解は必ずしも容易でない。私は二回ほど通読したが、満足のゆく理解は得られていない。しかしそれは著者の責ではなく、日本列島の形成がきわめて奥深い複雑でダイナミックな過程を持つからだと私は解釈している。すなわち簡単に結論できる薄っぺらい学問ではなく、無限の可能性を秘めたすばらしい研究対象であるということだ。
日本列島のすばらしさを教えてくれた著者に感謝しつつ、私は期待感をもって三回目の読書に入る。