マレー半島―美しきプラナカンの世界 (私のとっておき)
表紙のあまりにも美しい「サロン・クバヤ(刺繍入りブラウス)」に魅かれて手にとった。17〜19世紀に中国南部からマレー半島に渡った華人が現地人と結婚し、中国・マレーの混血文化を花咲かせた、プラナカンと呼ばれる人々の文化を多くの写真とともに紹介するガイドブック。
今なおプラナカン文化の息づく、マラッカ・ペナン・シンガポールを旅行する人のための、美的センスに優れた旅行ガイドであり、なおかつ、プラナカン文化の様々な側面を美しい写真によって視覚中心に紹介するプラナカン文化の入門書でもある。
PANTA & HAL BOX
このBOXは、要するに6月23日に再発されるPANTA & HALの三枚のCD「マラッカ」 (紙ジャケット仕様)、「1980X」 (紙ジャケット仕様)、「TKO NIGHT LIGHT」(紙ジャケット仕様)と、新たに発売されるDVD「Fighting 80」(紙ジャケット仕様)を、一つのボックスにまとめたものである。ばらばらに買っても合計金額は同じである。
3枚のCDは、デジタルリマスタリングされている。またDVDは収録時間が短いのが残念であるが、画質も音質も満足できる。(この辺りそれぞれの作品に関する詳しいことは、個別にレビューを書く予定である)
それではこのボックスを買う意義であるが、88ページ豪華ブックレットが付いてくる。PANTA & HALの歴史が40ページ以上にわたって詳細に描かれ、PANTAのインタビュー、そしてPANTA & HALの活動記録が詳細に記されている。読み応えがありファンにとっては満足できるものだと言えよう。
付け加えておくと、ある買い方をすると(これは自分で調べてもらいたい。ヒントは「フライングパブリッシャーズ」)更に特典がつく。
『PANTA&HAL BOX 特典 20ページブックレット』
PANTA直筆サイン入り
内容
・高沢正樹 インタビュー (PANTA&HALファンクラブ会報「PHACS」に掲載)
・異色対談 パンタを橋本治が直撃(「平凡パンチ」に掲載)
・PANTA&HAL レコーディング・リポート(ロック専門誌「ロックステディ」に掲載)
長年のファンとしては、PANTAのサインを手にした感慨は実に深かった。
マラッカ海賊海峡
1999年にマラッカ海峡で発生した、アロンドラ・レインボー号強奪事件。2人の日本人と15人のフィリピン人が乗船していた船は海賊に襲われ、船ごと奪われていった。乗組員たちは救命ボートで二週間あまり漂流した末に、地元の漁師に助けられる。
この事件は、現代において海賊という存在がシーレーンを脅かしているという事実を日本に知らしめた。マラッカ海峡を含めた周辺の海域は、昨年まで海賊被害が世界で最も多い地域であり(2007年はアフリカ地域が一位になった)、中東からタンカーで石油を輸入している日本にとっては死活的な利益に直結する地点である。そのため、日本政府はこれ以後、シーレーン防衛のために様々な取り組みを示すようになった。
読売新聞の社会部がまとめた本書は、アロンドラ・レインボー号の事件を丹念に追うことで、この地域における海賊被害の実像に迫ろうとしている。言葉で「海賊」と聞いても、人物像や手口、規模などは想像しにくいが、この本を読むことで、現代の「海賊」の特徴をイメージすることができた。ただ、難を言えば、海賊たちの背後にある問題や、その実像についてもっと切り込んでほしかった。
現在は対策の甲斐があって、マラッカ海峡での海賊被害は減りつつあるが、その脅威は今でも変わることがない。新たな脅威としての海賊を理解するためには、一度は目に通しておきたい本である。
マラッカ
時に明るく、時に悩ましく・・・
それはまるで東南アジアを訪れたときに感じた
昼間の喧騒と熱気冷めやらぬ夜の気だるさのよう。
彼女の歌唱力の素晴らしさは数々のミュージカルや舞台ですでに証明済みだが
このアルバムではまた別の一面がのぞけるはず。
マラッカ (紙ジャケット仕様)
常に時代の感性に寄り添った音楽を制作してきたPANTAの、1979年の傑作。
高度経済成長期の男のナルシズムを徹底的にかっこよく歌い上げています。
当時の日本はまだ、今の韓国みたいに、先進国に追いつけ追い越せ状態でした。ここで歌われているように、オイルタンカーの乗組員や石油コンビナートの現地派遣社員たちは、自分たちこそが国を背負っている、自分がやらなくては日本が立ちゆかないといった気概に満ち満ちていました。
「俺の船に乗りたいか?」「俺に舵をまかせるか?」と問いかける名曲「つれなのふりや」も含まれ、俺こそが世界を引っ張っていくのだという男たちのハンサムっぷりが堪能できます。