転落の歴史に何を見るか―奉天会戦からノモンハン事件へ (ちくま新書)
先の大戦時の世代が日露戦争を生きた政戦両略に長けた先達の経験をドグマとして継承した為、世界大戦という未知の領域の前に組織は動脈硬化を起こし自壊した。
さらにそれを推し進めた日本人の根底にある日本的集団主義(最近流行したKYなんて良い例・・)や文明人なら持つべき自浄能力のなさは、サラリーマンの私にもリアルで暗澹たる気持ちになったが、永遠に付き合う問題だろう。
第三編の現在の世代論は凡庸。血の気だけは多いスレッカラシの全共闘世代と新人類、その他全てに日本を変える役割があるのはあたりまえ。
そもそも世代間の継承とは親と子のように対立であり、それはつまり自らの人生に対する覚悟が試されるということだと思う。もちろん結果はすぐには出ない。
具体例としては単純だが、路上の少年達を注意できない大人が有事に何かを成せるだろうか?
しかしそこに存在するものこそ著者の言う「道徳的緊張」ではないだろうか?
子供は大人の本質をよくとらえているものだ・・
プリンセス ~優しいまなざしの貴女に・・・
クラシックやポップスなど、ジャンルを越えたヒーリング音楽が収録されています。クラシック音楽の選曲は秀逸で、よく使われている馴染み深い曲が多いので、クラシック入門にも最適です。私のおすすめは「白鳥」「冬のラルゴ」「グリーンスリーヴズによる幻想曲」です。心がひっこりと暖まるひとときをどうぞ。
本能
この曲ではじめて椎名林檎の曲を聴いて衝撃を受けました。大胆で独特な歌詞、ハスキーボイスで巻き舌などとにかく突然嵐が舞い降りたような衝撃を受けました。ジャケットも超ド級のインパクトでしたから。椎名林檎の曲は独特ですね。
プリンセス・プリンセスD Vol.1 [DVD]
内容的には今ひとつ。だけどお目当ての人が出てたら、それはそれで美味しいのだけど、1つ気になる点が。OPの曲の時は映像は普通だが、物語が始まると演出なんだろうけど、最初から最後までとにかくボヤーと霧がかったようになる。よく綺麗にみせる為にボカシたりするが、いくらなんでもやりすぎ。非常に見え辛く、見ていてハラが立ってくる。
それが無ければ、もっといい作品に思えたかも知れないが。
増補 転落の歴史に何を見るか (ちくま文庫)
戦前、大正デモクラシーが定着するか、それとも軍部支配の日本になるかという転換期から、日本の指導者はどうあるべきかなどを学ぼうというのが前著「転落の歴史に何を見るか」(ちくま新書)の狙いだった。日本は結局、大きな世界の中で日本がどう進むべきかを考える「ゼネラリスト」の指導者を養成してこなかったことなどから、この期間は戦争への「転落の歴史」となった。この増補版は、好評だった前著に、原敬論や、座談会を収録した。注目すべきは、著者の前文だ。経済産業省の官僚時代に前著を書いた著者は、その後、埼玉県副知事の後、千葉県から衆議院議員に立候補(自民党)したが、おりからの小沢ブームにぶつかり、民主党の女性候補に惜敗した。その後、雪辱を期した3年半近くは、定職もなく、次は勝てるという希望もなく著者自身が「転落」するやもしれ苦しい3年半だったという。その後、民主党が政権をとった前総選挙で、自民党から比例代表で復活当選した著者の、今後の政治家としての行動に期待したい。その意味で、震災後のリーダー像を考える上でも、好著といえる。