female [DVD]
様々な女性が登場します。
自分が誰に当てはまるかと
考えると面白いと思います。
私は夜の舌先の高岡早紀さんでした・・・
一話ずつエンドロールが流れるので
チャプターで観る事をお勧めします。
普段羊の様な加瀬亮さんが
狼のようでびっくりしました。
近藤公園さん、草野康太さんなど
素敵な俳優達ちも見所ですね。
もちろを女優さんも美しいです。
リアル・シンデレラ (光文社文庫)
編集プロダクションに勤める「私」はシンデレラのお話に疑問を持っている。主人公よりも継母など脇役たちばかりが目立って仕方がないストーリー。勤務先の社長・矢作も「私」同様、継母たちの意地悪に打ち勝つことを良しとするシンデレラの価値観に違和感を持ったといい、ある女性について取材してノンフィクションを書いてみないかと「私」に持ちかける。倉島泉(せん)というその女性を追う「私」は、幸せとは、美しいとは、そして善きことというのがどういうことなのかに思いを馳せることになっていく…。
主人公であるはずの泉は、この小説にあまた登場する人々よりも一歩退いた感の強い存在として描かれます。親や周囲の男性の愛情も妹の深芳(みよし)にばかり向けられ、シンデレラ=灰かぶり姫に照らすように、野菜農園を自ら切り開いて泥だらけの泉は周囲に顧みられません。
しかしシンデレラと泉とを画すのは、泉が自分をとりまく人々を見返すための何かを待っているわけではないという一点にあります。泉は偏僻(へんぺき)することなく、静かに己の分(ぶん)をわきまえたかのごとくに、やさしく人生を歩んでいくのです。
小説全体を通して立ち現れる泉の確かな豊かさを思うとき、その豊かさを豊かさと感じるだけのゆとりが今という時代や社会に失われていることに思いが立ち至ります。
前へ出ること、自分の幸福を実現すること、そのことに汲々とすることこそが第一義とされる今、人は肉食系を良しとし、そうではない人々を草食系と嘲弄する世界が広がっています。そこに身を置けないと思った者の中には自分を社会から遮断することでしか心の安寧が得られない人々もいます。
そんな今へのアンチテーゼのように置かれた泉の物語は、読者に清々しさを感じさせないではおかない稀有な物語となっています。
今の時代に書かれるべくして書かれた小説。
そんな思いを強くさせる、すぐれた長編です。
ツ、イ、ラ、ク (角川文庫)
今の時代、タレントや有名人の恋愛もおおっぴらになってるし、
結婚しても異性と親しくしていることを隠さない人もたまにいたりして…
ある意味野放し的自由に満ちてしまっている恋愛の世界。
しかし、この小説の中で、恋愛は、とても苦しくて、不自由で、
それでも会いたくて、あったらやりたくて、というせつない「事件」として
描かれ、ヒロインの準子の恋愛が発覚して中学が騒ぎになるくだりは
どんなワイドショーや記者会見にもない緊張感に満ちていた。
事件として恋愛を語るために、著者が用意した舞台は、ある小さな町。
都会からの転校生に戸惑った幼い小学生時代、交換日記が愛の証だった
中学生時代、と丁寧に時の流れに添って、事件の当事者の準子の周囲…
友達の女の子たち、交際相手、準子に惹かれる男の子、彼を思い
苦悩する女の子、など、一人一人の個性と物語がすべて語られてから
本題のあるひとつのかなしい恋についての話が始まるので、物語に
どっぷりつかった感じでのめりこめます。
中学生の女の子の恋愛、ということで、スイートで可愛くてせつない、
みたいなものをイメージして読むとショックです。今まで、14歳の男女に
性欲があることをきちんと描いた恋愛小説ってあまりなかったから。
桃―もうひとつのツ、イ、ラ、ク (角川文庫)
「ツ、イ、ラ、ク」の主要キャラクターや脇役たちによって過去をリンクさせていく6つの物語。
前作で若かった登場人物たちが時間を経て当時を思い起こしながら新しいエピソードと共に再び「ツ、イ、イ、ラ、ク」が蘇る!
より単調でシュールさがグレードアップした、前作とは違うもう一方の世界観が味わえます。