バッハ:ヴァイオリン協奏曲集
諏訪内さんの解釈と演奏力が、堅苦しい?はずのバッハを優しく、おだやかに聞かせてくれるような演奏。できるかぎり精緻な演奏装置で聞いてみてほしい作品。
そのほうが、弦のきらびやかさまで、しっかりと聞こえるものと思うから。
渾然一体の中から、ソリストと伴奏者の掛け合いを、息をのんで見守ることができる演奏。
余韻まで楽しめるバッハ。眠くならないバッハ。すばらしい。
カルメン [DVD]
待ってました!
コロンビアから出てたトリミング版のLDから仕方なくHDDにコピーして鑑賞し国内版DVDを渇望していた日の長かったこと…
ドミンゴのホセ、クライバーの舞台版でも見られますが、自分はやっぱり映画版の最終場面、やつれた(しかしあんまし痩せてない…)壮絶な演技に演技賞をあげたい!
ジュリア・ミゲネスというひと、ドミンゴの「ラ・マンチャ」のCDでも共演してました。ちょっと湿った声だけど、映像がつくとバツグン。股をおっぴろげて誘惑する第2幕、腋毛も見えてああこれは「にがい米」のシルヴァーナ・マンガーノの血を引くレアリスモ映画なんだと再認識させられるロージー演出。
もちろん「ドン・ジョヴァンニ」以来の流し目ライモンディの神経質な色気にも舌鼓。
ヴィスコンティ同門のゼッフィレッリが「永遠のマリア・カラス」でカルメンの映画版を試みてたけれど、上がる砂煙の量からして、やはりこれはロージーに軍配が上がるのでは?
最後の愛の決闘場面、トリミング版では2人がおさまりきれていなかった!今からノートリ&リマスターの高画質が待ちきれません!
バッハ:ヴァイオリン協奏曲第1番&第2番
諏訪内晶子の演奏スタンスがよく表れている1枚である。
控えめであり、けして押し付けがましくない…。
これ見よがしなパフォーマンスは皆無。
奥ゆかしさがある、と表現すべきか?!
聞き終えた後、静かな感動が心に残る演奏である。
BWV1043第3楽章カデンツアは異色で聴き応えありです!
芸術の秋に相応しいアルバム。お薦めです♪
フランソワ・ルルー ソロ・オーボエ
私は無伴奏のオーボエのCDを初めて買いました。
いつもはたいてい宮本文昭さんや渡辺克也さん、ハインツ・ホリガーさんのCDを好んで購入するのですが、初めてル・ルーさんのCDを買いました。初めて聞いたとき、すごくビックリしたと言うか、驚いてしまって・・・。ル・ルーさんの音色も奏法も素晴らしい!低音も高音も響き渡ってて聞いてて気分がいい!!特にベリオの曲には衝撃を受けました。オーボエ吹きさんは一度聞いてみるといいでしょう。
プーランク:室内楽全集
本ディスクとルサージュのソロによるピアノコンチェルト集をまとめた輸入盤3枚組みで購入。プーランクの粋がたっぷり詰まった極上の愉しさだ。評者はプーランク初心者だが、音楽のどこをとっても重くならない、しかも通俗にも堕さないセンスのよさには参った。モーツァルトと比較するのはどうかと思うが、でもどこか通じるものがあるかもしれない。
ピアノ・コンチェルトではポミエがソリストのディスク(ヴァージン盤)を繰り返し聴いているが、ルサージュもなかなかよろしい。まだこの2人しか聴いていないので何とも言いがたいが、この2人が現時点でのプーランク演奏の代表者ではなかろうか。パスカル・ロジェのも有名らしいが、まだ聴いていない。
プーランクの室内楽では、本ディスクで全てがカバーできるようであり、演奏も高水準、プーランク好きには欠かせない1枚!!