歴史の涙 昭和・終戦の長い一日 [VHS]
このテレビドラマは、大宅壮一『日本のいちばん長い日』をもとに、1980年にTBSで放映されたものである。
内容は映画『日本のいちばん長い日』と類似しているが、複数の女優がでてくるところにちがいがある。
1980年以降の女子供が泣きわめく日本の戦争映画の類型だろう。
わたしはDVD『日本のいちばん長い日』のレビューでも、この作品は駄作とコメントした。
あらためてみなおしたが、女優がでてくるたびに緊張感がとぎれてしまう。
冬の撮影のせいか、真夏の暑苦しさが感じられず、『日本のいちばん長い日』にくらべると、かなり見劣りがする。
ただ、女優の場面を無視して、この作品をみるとおもしろいことに気づく。
『日本のいちばん長い日』が、とにかく徹底抗戦あるのみ、という狂信的な態度を強調しているのに対し、
『歴史の涙』は、国体護持が明確にならないまま戦争をやめるべきではない、という考えを強調している。
それが椎崎中佐と畑中少佐の描き方にもでている。
映画では、椎崎中佐が主導だが、ドラマでは畑中少佐のあとをついていく感じになっている。
畑中少佐は、映画では狂信的な青年将校だが、ドラマでは理知的でおとなしい人物として描かれている。
畑中少佐が漢文の台詞で、天皇に対する忠義を説く場面がいくつかあり印象的である。
畑中少佐は映画のような人物ではなかったといわれているので、このドラマの方が実際にちかいかもしれない。
いまのTBSでは考えられない脚本なので、DVD化はどうなのだろう。
宮城事件に関心のある方は、いまのうちにVHSの中古を入手されたほうがよいかもしれない。
余談だが、映画でもドラマでも、省部の陸軍将校の真夏の軍装の考証は、これで正しいのかという疑問が以前からある。
なお、登録情報に「田中良子」とあるのは「中野良子」の誤りである。
怪談 蛇女 [DVD]
このころの怪談映画のスタンダードであり、レベルの高さも示す作品だと思います。今、これほどの映画はなかなかありません。
小作人一家(両親と娘)が地主にイジメ殺され、幽霊となって復讐するという、実にストレートな話。胸がすくほど、何のヒネリもありません。そのかわり、中川信夫らしい凝った構図や演出が楽しめ、凄く面白かったです。
キャストもいいです。桑原幸子は虐め殺される役なので悲しんだり沈んだりしているばかりですが、現代でも通用するほど魅力的でまったくうっとおしさがありません。西村晃は哀れで虫けらみたいな小作人をホントにそれらしく演じています。好色でずるい山城新伍もこれ以上ないくらいピッタリ。丹波はいつもの丹波です。
前半ほとんどは小作人一家が虐められる描写なのでイライラしますが、こういうイライラ感も怪談の醍醐味です。後半の復讐場面は素晴らしく快調です。蛇もどんどん出てきますし、半裸の花嫁の肌がウロコだらけになるエログロ場面もあります。御詠歌が流れる中、座敷が白装束のお遍路だらけになる場面は理屈抜きの怖さです。そして、ラストは感動的でした。
「東海道四谷怪談」や「地獄」「生きてゐる小平次」などの名作・怪作には及ばないものの、怪談映画の秀作だと思いました。
アルカリと酸で洗う本―洗濯と掃除、そしてキッチン
暮しの手帖社の「上手なおそうじ 住まいの補修と手入れ」を購入しましたが、大手企業の洗剤ばかり載っているのに疑問を
抱いたので、この本を取り寄せました。
雑誌やテレビでナチュラルエコ掃除を紹介しても、スポンサー(花王とかライオンとか)に遠慮してか、
例えば「酢でラクラクお掃除」とあっても、それが鮨酢なのかワインビネガーでもいいのか言及してくれません。
そういった不満を解消してくれるのが石鹸百科のサイトですが、いちいちパソコンで見るのが面倒だったり
もっと詳しくまとめて読みたい人にはオススメです。
この本を読み、自分は100円ショップで購入した重曹、セスキ炭酸ソーダ、クエン酸、石鹸で家庭での汚れに概ね対応できました。
特に聴き慣れない名のセスキ炭酸ソーダの手垢や油汚れに対する威力は凄まじく、見る見るきれいになるガスコンロや換気扇を手に、
気分は通販番組の実演する外人!
実際の汚れ落ちの様子の写真が無いことが本書の最大の不満ですが、代わりに漫画家の西村しのぶさんのカットや実践の様子が面白く、
納得もできました。
(整理収納本のようによりわかりやすい、親しみやすい漫画版があっても良いと思います。)
化学的なイメージを想起させられるタイトルで損をしていますが、非常に優れた家事本です。
あと、ドラッグストアの住居洗剤コーナーで最近良く見かけるアルカリ電解水が、実はエコではないことを本書で知ることができました。
遙か、君のもとへ・・・ 遙かなる時空の中で 八葉抄 オープニングテーマ
アニメを見たことないんですが、関さんが好きなので買いました。
なんだコレー!!!ウマスギー!と叫びたくなります。
メロディーラインも素敵だし ほんとアイドルみたいです(笑
三人とも歌がお上手だな~とうっとり。
損ナシの名曲だと思います。
西村しのぶの神戸・元町“下山手ドレス”2nd (ニュータイプ100%コミックス)
しのぶファンなら知ってると思いますが
本当に読めない。この人の行動は・・
「サードガール」刊行時からファンですが
作品の発行元が突然変わる、発行自体が止まる
はたまた急に新連載始まるなど
波乱万丈、漫画界のスナフキンのように
さまようのでついて行くのが大変です。
今回の本も、本屋で偶然発見して
「え!出たの?いつの間に?」って感じでした。
中身は相変わらずのまったり自由な生活
おしゃれでエコで街のナチュラリストはいいんですが
とにかく本書いてください。
この本読むと、こりゃ作品進まないはずだよと
納得できます。
自由な人です、でも大好きな人です