天使などいない (光文社文庫)
短編集、特にマリーゴールドがおもしろかったです。女の嫉妬、妬み、人生のあせりがよく描かれていたように思われました。短編集なのであまり展開がなく、あっけなく事件が終わってしまうのですが、女の心理状況をよく捉えてあると思います。
ダブル (双葉文庫)
今読み終えたところ。今年読んだミステリーの中では一番よかった。世の中の女性って、こんな風に考えているのか?女性ってこうなのか?でもあえりそう。桐野夏生みたいな世界。会社のかわいい女の子もそうなのかなあ?永井するみって初めて読んだけど、おもしろい。
年に一度、の二人 (講談社文庫)
なかなか読み応えありました。
目次を見たとき、3篇に分かれてるのかなって思いましたが・・・
はじめのシャドウを読み終えたときは、なんか消化不良でしたが・・・
読み進めていくと、みんなそれぞれハッピーバレー競馬場繋がり。へぇ〜って感じで読み終えました。
沙和子と門倉が、そのままになっちゃうのかなぁなんて思いつつも、いやいやそんなこともなく、羨ましい。
登場人物はいろいろとそれまでありましたが、最後はなんかみんなちゃんとこれからの人生前向きにやっていけそうで良かったです。
僕もがんばろうっと.....
ピュアフル・アンソロジー 初恋。 (ピュアフル文庫)
ピュアフルアンソロジーシリーズを装画担当の早川司寿乃さん目当てで買っています。
早川さんは主に書籍やCDの装丁をされることの多いイラストレーターですが、いくつかのオリジナル創作もあります。
今から20年以上も前に早川さんのイラストを初めて見たとき、あまりの心地よさにとりこになってしまいました。
懐かしい風景を、非現実的な構図に組みなおし、シンプルな線とやさしい彩色で夢の中の風景のように再構築される独特のもので、一時期結構人気を博されていました。
このように過去形にしてしまうのは失礼なのですが、最近では装画以外ではなかなかお目にかかれなくなっていて、さびしい思いをしております。
かつてはコミックファンタジー誌で独特の詩情あふれる創作もされていて、林静一の再来かとばかりに期待していたのですが・・・
本アンソロジーシリーズでも、大変個性的で美しい表紙をいくつも担当されています。
そして、この本ではいよいよ創作も掲載されました。
実のところ、かつてコミックファンタジーに掲載されたものの加筆版なので少し残念ではあるのですが、編者の目の付け所に拍手を送りたいと思います。