Geogaddi (WARPCD101)
凄く楽しみにしてました。前回の1stから、実に3年ぶりになる今作なんですが、
相変わらずの独特のサウンドです。
2nd発売の時、もの凄い勢いでCD並んでたので、ビックリしました。(笑)
前作と変わらないと言えば嘘になるんだろうけど、1stの優しさにビート感をプラスした感じです。
どちらも凄い!でも2ndも凄いと思います。
フワフワとした浮遊感、混沌とした世界観、これが同時にやってくるんですよ。
それでいて、どこかひんやりとしてて、優しいんです。
ようは、紙一重な事を同時にやってしまうような音の世界なんです。
でも、1枚通して聴くとそこには、凄くディープで恐怖にも似た感じの印象にもなってきます。
抜け出せない迷路の中に入ってしまった。どうしよう。と言う感じの恐怖感。
辺りはすでに暗くなって、誰1人として周りには居ない・・・。
例えるならそんな雰囲気です。
個人的に、2曲目のMusic Is Mathの浮遊感凄い好き!心地よ過ぎですよ。
あと絶妙なサウンドの繋がりを聴いてもらいたいです
ボーズ・オブ・カナダ独特の通して聴くと分かる壮大なスケールが味わえると思いますよ
EPS 1991 – 2002 [解説付国内仕様盤 / 5CD-BOX SET] (BRWP211)
レディオヘッドのトム・ヨークを始めオウテカから影響を受けた事を公言してるアーティストは数知れず。
でも未だにテクノミュージックに於いて彼らほど革新的な作品を作り続けているアーティストは見当たらない。
特に活動の初期〜中期は彼らが積極的に新しいサウンドに精力的に取り組んできた時期。
Max/MSPでの複雑な音響処理、現代音楽を聴いているような凝った拍子や調もオウテカの代名詞となっているけど
まさにその初期〜中期のサウンドが好きな人は絶対に買い。
最近のアルバムしか聴いた事無い人にももちろんお勧めだし、
コンフィールド聴いてわけわからないと思って諦めた人にももちろんお勧めだし、
「え?テクノって四つ打ちでしょ?」って人にももちろんお勧めだし、
そもそも普段テクノ聴かないって人にももちろんお勧め。
つまり皆聴けって事。
シングル集だからかもしれないけど意外と聴きやすい曲多いです。
Autechre
愛想が無く、複雑で予想がつかないながら、実は冷淡なまでに秩序だった
リズムと、かすかに聞こえるメロディ、そしてその奥から湧き上がる
計り知れないエモーション。セルフタイトルにふさわしい、充実した内容で
す。
実験性の高いユニットですが、この作品は今までの実験性の集大成のような
内容で、むしろ安心感があります。EP7と並んで必聴!
Frequencies [12インチ・アナログ盤・2LP+DLコード付] (WARPLP3X)
このジャケットの感じをそのまま音にしたような雰囲気。聞いた事ない人はとりあえず一度体験してみないと判らないかもしれません。黒い宇宙っぽい背景(ダークな感じ)にLFOのロゴと電子化された(?)人みたいなペラッペラな人物像(私はこれを「ブリープ君」と呼んでいます。3rdのジャケでも復活しているので嬉しくなりました)。このDesigner Republicデザインのオリジナル盤のジャケから何か宇宙みたいな冷たいイメージ(宇宙空間はほぼ絶対零度、空気もないので死の世界と言える)とか、昆虫が持っているような無機質でメカニックな感触、こういったものが感じられたら大体三度笠じゃないサウンドの手触りはわかると思います。不安にさせる発振音(BLEEPと呼びます)から始まり、ダークな、としか言いようのない観念的で尚且つ肉体的な冷たいビートと不協和音が全体を支配します。6曲目では突如「ブリープ君」(むしろ半角の方がふさわしい)の仲間と思われる(私はそれを「ブリープ君の上司」と勝手に想像している)とてつもなく機械的な声が聞こえてきてドキッとします。でもMFSBの「Love is the message」(往年のディスコ・クラッシック)なんかもカバーしている、と思ったら完全に氷の暗闇の世界のversionです。89〜90年のイギリスではこんなサウンドが一斉を風靡していたんですねー。
LFOはその中でも特種と思いますけど。昨今BLEEPは再浮上してきていますが、BLEEP TECHNOとはLFOの事だ、と言ってもいいかもしれません。
BLEEPはデトロイト系に影響されて出てきた歴史を持っていますが、WARPのLFOに関しては特に突出した個性がありある意味すごくテクノ的といえると思います。アルバムとしてトータルに完成されているBLEEP TECHNOと言う意味でも珍しいです。
あとは、子供にもオススメ。
Rubber Johnny [国内盤1500枚限定プレス / オフィシャル・インタビュー対訳・特典ステッカー付きDVD+ART BOOK] (BRCDVD3LTD)
たまたまタワレコで画像が流れていて目が釘付けになった。凄い才能。凄い想像力。見たことの無い映像で描かれるナンセンス世界。見ていないひとに無理矢理説明するとすれば杉浦茂の世界をデビット・リンチが実写化して10倍速にしたような感じ。とはいえ7分はやっぱり短すぎる。3分でもいいからプラスアルファの特典映像があれば不足感はなかったかも。内臓感満載のブックレットのエグさは素敵ですが。