緑色の濁ったお茶あるいは幸福の散歩道 (河出文庫―文芸コレクション)
三島賞受賞作。
難病で下半身を動かせない鱈子さんと、細々と書きものを
している姉の可李子と、定年後ウォーキングを趣味として
いる父の明氏と、メニエル病の持病を持つ母親の弥生さんの
4人家族の日常を淡々と描く。
明氏の癌が見つかり入院することで家族に暗雲が立ち込め、
鱈子さんの不吉な夢で終わるが、それすらも淡々と描かれ
ている不思議な作品。
名前の「さん」の使われ方からすると、さんの付かない
可李子が作者本人と重なっているところのある作品なの
だろうと思う。
個人的に読後感はスッキリという感じではない。
藪原検校 [DVD]
「やぶはらけんこう」ではない。タイトルは「やぶはらけんぎょう」。主役は古田新太。普段はあんなオッサンなのに、舞台上ではエラくかっこいい。そして役者全員が素晴らしい。なぜか劇中歌の歌詞がやたらにエロい。内容を大雑把に言えば、古田新太演じる杉の市が生まれてから死ぬまで。