坂東玉三郎 すべては舞台の美のために (和樂ムック)
坂東 玉三郎さんの舞台における、美意識とこだわりを凝縮した
一冊だと思います。
発売されて直ぐ購入してたんだすが、あまりの情熱の深さに、
言葉にならず、今頃レビユゥさせて頂きます。
玉三郎さんの細部に渡るこだわりに、答えてくれる人がいて、
どれほど時間がかかろうと、待つ玉三郎さんがいる。
お互いが信頼しあい、極めようと極限まで作り上げた作品が
舞台で花開く、やはり違う、と確認しあう。
役者として、最高であろうし、それに協力した方々も喜びだと思う。
玉三郎さんの、幼少の写真とか、化粧の仕方もコマ送りで見せてくれたり、
海にもぐって、エイと戯れる写真もあり(とても楽しそう・・)
小道具一つとっても、どれだけ神経を使っているか語ってくれていて、
また、舞台を見る目が変わります。
希望への苦闘~バッハ:無伴奏チェロ組曲第5番~ [VHS]
異業種の新鮮なコラボです!
クラシックと歌舞伎。
バッハを踊りの映像で表現するなんて。
玉三郎はかなり色っぽいです。
ヨーヨーマはあんまり出てこないんだけど。
プロフェッショナル 仕事の流儀 妥協なき日々に、美は宿る 歌舞伎役者 坂東玉三郎の仕事 [DVD]
歌舞伎役者・坂東玉三郎の仕事を追った、NHK「プロフェッショナル・仕事の流儀」である。歌舞伎を身近な物として感じてもらえる内容であり、また玉三郎が玉三郎たる所以が多少なりと分かっていただけるのではないかと思います。
歌舞伎名セリフ集
収録内容
(1)推進帳
出演/市川團十郎、尾上梅幸、松本幸四郎
(2)与話情浮名横櫛〜源氏店の場
出演/市川團十郎、中村勘三郎、中村歌右衛門
(3)天衣粉上野初花〜河内山/松江邸玄関先の場
出演/市川團十郎、坂東三津五郎、片岡市蔵、坂東蓑助
(4)極付幡髄長兵衛〜長兵衛内の場
出演/松本幸四郎、尾上松緑、坂東蓑助
(5)極付幡髄長兵衛〜麹町水野邸湯殿の場
出演/松本幸四郎、尾上松緑、坂東蓑助
(6)籠釣瓶花街酔醒〜兵庫屋緑切りの場
出演/中村扇雀、坂東三五郎、中村歌右衛門、片岡仁左衛門
(7)三人吉三廓初買〜大川端庚申塚の場
出演/尾上梅幸、中村勘三郎、尾上松緑
(8)新皿屋敷月雨暈〜魚屋宗五郎/磯辺邸玄関先の場
出演/尾上梅幸、市川左團次、尾上松緑
(9)盲長屋梅加賀鳶〜本郷通町木戸前の場
出演/尾上菊五郎、中村吉右衛門、尾上松緑、中村雀右衛門、市村羽左衛門
(10)梅雨小袖昔八丈〜髪結新三/永代橋川端の場
出演/市村家橘、中村勘三郎、坂東玉三郎、松本幸四郎、中村吉右衛門
(11)梅雨小袖昔八丈〜髪結新三/深川閻魔堂橋の場
出演/市村家橘、中村勘三郎、坂東玉三郎、松本幸四郎、中村吉右衛門
(12)弁天娘女男白波〜白波五人男/浜松屋店先の場
出演/尾上梅幸、坂東三津五郎、市村羽左衛門、市川白蔵、中村雀右衛門
(13)弁天娘女男白波〜白波五人男/稲瀬川勢揃いの場
出演/尾上梅幸、坂東三津五郎、市村羽左衛門、市川白蔵、中村雀右衛門
1995年キングレコード、KICH−2042
坂東玉三郎―歌舞伎座立女形(たておやま)への道 (幻冬舎新書)
最近は、こうした本が多くなってきているように思います。まだ生きて活躍している人に関する評論なのに、その本人へのアプローチがないまま上梓されるという。最終的にはボツにするにせよ接触を持つことは重要だと思うのですよね。そこらあたりは、もう倫理的に崩壊しているのかもしれないけど、書き手として少し問題ではないかな、と思います。「はじめに」で書いているように、こうした体裁ならば《すでに玉三郎と同じ時代に生きる幸福を味わっている方にとっては、周知の事実しか書かれていないかもしれない。そういう方には、懐かしみながら読んでいただければ、ありがたい》とへりくだるしかありません。
でも、まあ、正直に言えば、読んでいる間は楽しかったですよ。同じ幻冬舎新書の『十一代目團十郎と六代目歌右衛門 悲劇の「神」と孤高の「女帝」』の続編みたいな感じで、歌右衛門さんと玉三郎さんを軸とした近現代の歌舞伎史が見えてきます。
そういえば、義理の父である守田勘弥も歌右衛門さんとはただならぬ関係があったようで、勘弥が水谷八重子と結婚したことに絶望して、歌右衛門さんは使用人と駆け落ちしたりしたんですよね(p.107-)。
その後、玉三郎さんは新派にも積極的に客演し、一時は花柳章太郎を襲名するんじゃないかともいわれていたそうですが、結局、歌舞伎に還ってきて、杉村春子さんの当たり役だった『ふるあめりかに袖はぬらさじ』を歌舞伎座で歌舞伎として上演することなるというのは、なんか、すごい話だな、と感じました。