監督不行届 (Feelコミックス)
監督のおたくっぷりがかわいらしくて、ロンパースもおたくは・・・と思いつつおた嫁に調教されていくさまがとてもほほえましかった。
何回読み返してもほっ、とさせられる作品です。
美人画報ワンダー (講談社文庫)
共感できる内容。特にこれに興味を持った人は、ワンダーからだけじゃなくて普通の美人画報から読むのがオススメ!(これで三冊目です。)
やっぱり人間だし、常にきれいにありたいと思ってもそうもいかなかったりする。ダイエットも、痩せたり太ったりを微妙に繰り返したりね。でも、そんな葛藤がありつつも常にきれいにありたいっていう安野さんの気持ちは共感できるものがあるし、なんていうか、身近。
ビューティー関連の本は好きでよく読むけど、君島十和子とか山咲千里レベルになっちゃうと、もう、あの人達自体元の出来が違うという感じが否めないけど、安野モヨコのエッセイは違う。(すごく失礼なこと言ってるかもしれないけど。)昔の写真とか載ってるんだけど、(前の美人画報シリーズとかにね)新しいシリーズが出るたびに確実にきれいになってて、私もできるんじゃないかって気になる。
それと、洋服やコスメとかの話題がすごく旬なので、読んでて楽しい。イラストもすごくおしゃれだしね。
元々安野モヨコの漫画が好きって人ももちろん楽しめるけど、美容やおしゃれに興味のある人なら、絶対100%楽しめます!
くいいじ 上巻
当代随一の人気マンガ家、安野モヨコですが
実際エッセイストとしてのセンスも相当なものだなあと、
ファッションエッセイの「美人画報」時代から思っていた。
女性にも関わらず、時に自虐も辞さない冷静な観察力と、
それを読む人がイメージできるように言語化する力を持っている人。
とてもマンガ家のサイドワークのレベルではありません。
自分が描きたいものよりも読者が読みたいものは何か、を追求し、
題材からセリフひとつにも吟味を重ねるという
本人の職人気質によるところが大きいのでしょう。
本作で言えば、たとえば玄関前でムカデを発見し、そこから
かくかくした脚を持つ節足動物→エビに似ているような気がする・・・
と連想を広げるくだりなどは、絵描きらしくエビの美しさを
色・形・全体のバランスにわたって描写しながら
ムカデにすらちらっと食欲を感じる自分へのツッコミまで一気に読ませるし、
一方、夜の高速道路に浮かぶあの光を、端から順に
銀のピンでちゅんちゅんと刺して食べてみたい、
きっと冷たい、香気あふれる味だと思う、なんていう
少女マンガ家らしいロマンティックな描写もあったりする。
イメージ豊かで、食べ物を前にしたモヨコさんの
心の動きまでも伝わってくる文章の数々なのです。
もちろん、普通のものも食べています。たまに食べられなかったもの、
まだ食べていないものも出てくるのがほほえましい。
また、さらっとペン画で描かれた食材の絵がとてもおいしそう。
一生に食べられる食事の量には限りがあるのだから、
少しでもおいしいものを、毎回満足して食べたい!という
食いしん坊らしさ満載、気持ちのよいごはんエッセイです。
エッセイが初めての方にも、安心しておすすめできる上下巻だと思います。