太陽がいっぱい (河出文庫)
『太陽がいっぱい』の冒頭、主人公トム・リプリーはコン・マン(詐欺師)として登場する。米国国税庁職員ジョージ・マッカルピンになりすまし、税金をきちんと納めていない(とトムがあたりをつけた)人々へ督促し、不足分の小切手をまんまと回収しているのだ。
犯罪に手を染めながら、他方でトムは、25歳にもなって自分は何をしているのか、という真っ当なあせりを持っている。そんな彼に、ディッキー・グリーンリーフの父親ハーバートが、イタリアにいる息子をニューヨークへ連れ戻してほしいと依頼する。おたずね者で、すぐにでもニューヨークとおさらばしたかったトムは、彼の依頼を引き受けることにした。
向かった先はディッキーのいるイタリアのモンジベロだが、トムの頭の中では行き先は「ヨーロッパ」だ。そこが再出発の舞台だ。船上で、トムは就職について想いをめぐらす。ハーバート・グリーンリーフの金を使い果たしても、米国へもどることはないかもしれないと考える。
事実そうなってしまった。愛憎関係の末にディッキー・グリーンリーフを殺した後、ディッキーになりすまして逃避行の末ヴェニスでは宮殿に住んだ。彼の財産を騙し取ることに成功し、物語は終わる。だから、『太陽がいっぱい』はまんまと世間を欺いたトムのコン・ゲーム小説でもあり、コン・マンからジェントルマンへと変身を遂げたトムの成長物語でもある。
ところで、本書の原題は‘The Talented Mr. Ripley’である。直訳すれば『才人リプリー氏』。どういう意味で才人なのか?
ぼくはなんだってできるんだーボーイだって、子守だって、経理だって
できる。・・サインだって真似ることができるし、ヘリの操縦もできる。
ダイスも扱えるし、他人そっくりになりすますことだって、料理だって
できる (79ページ)
引用したのは、ディッキーが君は何ができるのかと尋ねたときのトムの答えである。そう、トムはいまでいうマルチタレントのはしりなのだ。「サインだって真似ること」、「他人そっくりになりすますこと」は後のトムの詐欺行為を暗示させるのだが、それらすらトムにとっては(著者にとっても)才能の一部なのだ。
著者はトムの描写を通じて、世の中を渡っていくために人はどうやって才能を発揮するのか、マルチな才能は人に何をもたらすのかを、読者に問いかけているのかも知れない。
太陽がいっぱい [VHS]
貧しい青年が裕福な青年の生活に憧れ、殺人まで起こしてしまう。その一部始終が地中海の洋上と海近くの一帯で行われる。その手口は隙がなく、完全犯罪かと思われたが・・・。というストーリー。バックに流れるニーノ・ロータの少し哀愁を帯びた曲も心に沁みる。
そして、アラン・ドロンが本当に美しい。人を殺そうが、金をぬすもうが、何でも許されそうなオーラを発している。
プラレール S-26 EF210 桃太郎
貨物電車のプラレールはたくさん発売されていますが、最新式で自宅(東海地区)も走っているこの車両にしました。牽引している貨車がなんだかよくわからなかったので、併せてコンテナ車やタンク車、トミカ牽引車などもいくつか購入。連々と貨車を運ぶ姿は大人が見ても面白いです。他に新幹線やトーマスの車両もありますが、子供(3歳)はこれが一番気に入ってます。ちなみに付属の貨車がなんなのか調べたところ発電機を運ぶ専用車らしいです。
太陽がいっぱい 最新デジタル・リマスター版 (Blu-ray)
紀伊國屋書店が、いつも渋い名作を発売している事に感謝してますが、今回はいただけません。待望のブルーレイ発売にもかかわらず、前回のジュネオン版より特典も少なく価格も高い。私はあまり吹き替えは使わないで鑑賞するほうですが、この作品はドロンプラス野沢那智氏合っての作品であるといっても過言ではありません。今回企画したスタッフのセンスの無さかあるいは、映画を知らない世代の企画かわかりませんが。多分、版権切れかもしれませんが、残念である事は間違いありません。やっぱりファンとしては、折角の初ブルーレイで前回より特典などが減るとガッカリするものです。私は運良くスペシャルエデュション持っていますのでいいのですが、ブルーレイ化を期待して買っていなかったファンも大勢いたのではないかと思っております。まあ、何はともあれ映像に期待大です。
光GENJIギフト 太陽がいっ [VHS]
モー娘。など、シングル版のビデオ発売が通常になった昨今、
15年前に光GENJIが先駆けてやってました♪。
このビデオはお話し仕立て。中は見てのお楽しみ。
ギフトセットなので、他に
・絵本
・トランプ
もついてますよ♪