千の風になって~新しい日本の抒情歌
ソプラノ歌手鮫島有美子がニュー・ミュージックや歌謡曲の中から歌い継ぎたい名曲を披露しています。普通このような企画は、意図とは別に上手くいかないことが多いのですが、このアルバムは成功していますね。
鮫島有美子はヨーロッパを拠点として活躍しているオペラ歌手ですが、クラシック歌手特有の表現過多の発声ではありませんからとても聴き易い歌となっています。
尾崎亜美「オリビアを聴きながら」、荒井由実「翳りゆく部屋」、谷村新司「いい日旅立ち」、井上陽水「傘がない」、小田和正「言葉にできない」というニュー・ミュージックの名曲を情感たっぷりに感じ良く歌っています。宮川彬良の編曲に助けられている面もあるのでしょうが、プロの歌手は初見の楽譜でも歌いこむことによってジャンルを問わず自分の歌へと消化していくのですね。
谷川俊太郎作詞、武満徹作曲の「死んだ男の残したものは」はシャンソン風に歌われています。感情を込めて重く歌う鮫島有美子の歌からは、長年のキャリアから裏付けられた人生の重みが感じられ、印象に残る曲となりました。
秋川雅史の歌唱で評判になった「千の風になって」がラストに収録されています。私は、秋川雅史より鮫島有美子の淡々とした歌唱の方が好きですね。亡くなった方が自然の中に存在しているという歌詞の持つ意味を考えますと、このようにさらっとした歌い方もまた心に染み入ると思いました。
森進一の「はな」、神野美伽の「手紙」も素敵でした。元歌を知りませんが、鮫島有美子の歌唱は歌詞の持つ意味を的確にとらえ深い表現をもって提示しています。この2曲の良さは聴いて頂かないと分からないと思います。
Clear ~新しい風の吹く丘で~(通常版)
まずグラフィックがキレイなのと、レビューを見る限りストーリー自体には文句がなさそうだったので購入しました。
やってみてまず、この主人公は何時の時代の人間だ!?と思ってしまいました。
この手の性格&設定の主人公はギャルゲーでは別に珍しくないのでそれは気にならないのですが、主人公の心情や状況を説明する文章が時代文学か?と思うほど仰々しい。
しかも同じ文章の中の主人公の心情セリフ自体は若者言葉なので同じ1つの文章に入り混じると違和感がすごい。(実際の発言自体は普通です)
「カオスヘッド」の主人公タクミをアニメオタクじゃなくて古典文学オタクにしたような感じの言い回しだが、こちらは一切説明がないので何がいいたいのかよくわからない。(方言まで使うし)
なんでもかんでも難しい言葉や言い回しを使えばいいってもんじゃない。読み手に伝わらなければ意味が無い。
で、その割りに句読点や用語の使い方、文体自体の間違い、及び不自然なところが多々あり、しょっちゅうツッコミをいれたくなる。
ようするに文章が同人レベルでまともに読むとイライラするんで一気にプレイできない。
ホント、グラフィックやキャラはいい感じなのに・・・仕方なく現在ちまちまとプレイ中。
キャラのセリフだけ読んで主人公の状況説明文は読み飛ばすとストレスなくプレイできます(?)。
新しい農業の風はモクモクからやって来る
モクモクのレストランが今話題の大阪駅の百貨店にできたそうです。
忍者しか思い浮かばない山奥の会社がどうして大阪や名古屋の一等地にレストランを出せるのか。
その秘密がこの本に隠されています。
Clear ~新しい風の吹く丘で~(初回限定版)
この作品を気に入るか否かは主人公に共感、または許容出来るかにあると思います。
それは何故かと言うと、主人公には重要なものが欠けています。それをヒロイン達との交流の中で取り戻していくというストーリーなのですが。故に、主人公の言動や行動はプレーヤーによっては「理解に苦しむ」や「共感できない」という評価になってしまうと思います。まぁ、それがPC版で評価の分かれた原因の一つなので今回も恐らくそうなります。
あと、強いて言うなら結構、真面目な作りのストーリーなので「笑い」などの和ませてくれるシーンが少なめです。ただ、ストーリーの奥の深さは十分、評価に値するかと思います。これは、是非ともご自身の目で確認して欲しいです。
最後に、キャラ画はサブキャラを含め結構、クオリティが高い方だと思います。
とかまぁ書いてきましたが、全体的な評価としては「良い」作品です。
新しい風~若き日の依田勉三~ [DVD]
北村ファンとしては農業に関わる実業家としての彼を見れただけで勉強になった。時代を動かす熱い思いと欠落した実業家の先を求める余りに社員、仲間が離れて、遂には妻にも見放され、最後は悔恨の念で悟りを学ぶ彼の演技が見応えありです。