ガーシュウィン:作品集
あるときラジオで聴いたラプソティインブルーが耳について離れなくなり、
ガーシュウィンの存在を知りました。
このアルバムには現代音楽への熱い思いと、自由へ自負が溢れています。
指揮者やオケによって、全く違った色を見せそうなことも、
興味深い作品集です。ガーシュウィンを聴くほどに、
アメリカという国の歴史を考えずにはいられません。
エルガー:作品集(エニグマ変奏曲/交響曲/他)
「近代イギリス音楽の父」と呼ばれるエルガーの作品集です。
このCDでは、彼の作品の中で最も有名な「威風堂々」と「エニグマ変奏曲」をバーンスタイン&BBC交響楽団が演奏しています。
さらに協奏曲の金字塔ともいえるチェロ協奏曲もフルニエ&ベルリンフィルという豪華な演奏陣で収録しています。
この音楽を知らずしてクラシックは語れない、クラシックファン必携の一枚です。
メンデルスゾーン:ヴァイオリン協奏曲
ギル・シャハムとシノーポリ指揮のフィルハーモニア管弦楽団によるメンデルスゾーンとチャイコフスキーのヴァイオリン協奏曲を収めたCDである。録音はメンデルスゾーンが1988年8月、チャイコフスキーが1991年12月と記されて居るので、シャハムが、17歳と20歳の時の録音である。
先ず、メンデルスゾーンが最高である。この録音に聴くシャハムのヴァイオリンは、明るさを抑えた重厚な音色で、17歳の若者がこんな音色のヴァイオリンを弾いたとは信じられない思ひである。私がこれまで聴いたメンデルスゾーンのヴァイオリン協奏曲の中で、これは、最高の演奏の一つである。
その一方で、チャイコフスキーには少々疑問を感じた。と言ふのは、シャハムのヴァイオリンの音色が余りにも重厚なので、チャイコフスキーのこの曲に、この音色はそぐわないのではないか、と思ふからである。だが、このチャイコフスキーも、シャハムがまだ20歳の時の演奏なのである。(!)ヴァイオリニストには、例えばヒラリー・ハーンがそうだが、十代の時には十代でなければ弾けない様な音楽を奏でて居たヴァイオリニストが居る。しかし、シャハムは、十代の頃から、こんな重厚な演奏をするヴァイオリニストも居る事の例の様である。
(西岡昌紀・内科医)
ヴィヴァルディ:四季、他
ネットが普及してからクラシックのCDが格段に手に入れ易くなりました。海外のも容易に買えますし、何よりも視聴出来ることが最大の利点です。様々な演奏家のものが視聴出来るので好みの演奏家を探し出せ、ほぼ確実に入手できます。これもその内の一つです。あまり詳しくないのでギル・シャハムはネットで初めて知りました。某動画サイトで「冬」の第1楽章を聞き、直ぐにこちらで検索、購入に至った次第です。ですので当然、評価は5つ星です。PV?があるだけに「冬」も良いのですが、個人的には「夏」が一番良かったです。
スウィンギング・バッハ [DVD]
2000年7月28日にドイツのライプツィヒで行われた、屋外コンサートの模様を収めたDVDです。
クリスティアン・ガンシュ指揮ライプツィヒ・ゲヴァントハウス管弦楽団による《管弦楽組曲》や、アデール・アンソニー&ギル・シャハム共演による《2つのヴァイオリンのための協奏曲》もいいですが、やはり見所は他の出演者によるバッハ・アレンジを聴けることでしょう。
特に、ボビー・マクファーリンが凄いです。圧巻なのは、観客相手にバッハ/グノーの《アヴェ・マリア》を指揮する場面です。ここで彼は観客に旋律を歌わせて、自身は伴奏を担当します。あの分散和音を口ずさむのも凄いですが、観客と一体になって音楽を作り上げてゆく姿はさすがです。
他にも、タートル・アイランド弦楽四重奏団のノリノリの演奏や、キングス・シンガースの最後のオチなど見所は多く楽しいです。ジャーマン・ブラスとジャック・ルーシェ・トリオは、それぞれ数年後にバッハのDVDを出しているのでそちらも御覧下さい。
それにしても…250年も昔の作曲家のコンサートに、若者が多数押し寄せる光景というのは、バッハはもとよりドイツ国民にとって非常に幸せなことではないでしょうか。それ故、日本人の私は嫉妬してしまうのです。