西郷の貌
加治さんの小説は毎回楽しく読ませていただいております。今回、存在しないと言われてきた西郷さんの貴重な写真を見られただけでこの本を買った価値がありました。混乱の幕末明治の時期、後世では私利私欲に走ったといわれている人でも日本の未来のためにと生きた一面もあったことでしょう。それぞれの登場人物が実に複雑な思いでうごめいていた時代であったと思います。しかし、西郷さんには首尾一貫した、本当にぶれない、人間の大きさを感じますね。また、加治さんの作品中にはいつも文字と矢印であらわした簡単な図がよくはさまれるのですが、これが実に分かりやすく理解を助けてくれます。今作は装丁も素敵で黒を基調に西郷さんの4枚の肖像画をあしらい印象的でした。一つだけ難があるとすれば、大宰府天満宮の像の写真はもう少し大きく鮮明に見たかった気がします。最後になりましたが今後も続編を大いに期待しています。
ビジュアル版 幕末 維新の暗号
望月先生シリーズのファンです。
望月先生シリーズを読んでいると、ときどき困るときがあります。前々作、前作のあの写真をもう一度読みたいと思ったりすることがあります。そんなとき、いちいち本棚がある部屋に行って、探し出すのは結構手間で、面倒くさかった。
そんなとき、この本があれば、大丈夫です。レファレンスブックとして、辞書や事典がある近辺においておけば、すぐに望月先生シリーズに出ていた写真を見返せます。
もちろん、レファレンスブックとしてでなく、初めから終わりまで、読み通しても面白いです。1冊で2度美味しい本です。
加治先生、出版社の方、こんな便利で面白い本を作ってくれて、ありがとう。
幕末 維新の暗号
龍馬、勝海舟、西郷、大久保、高杉・・・。おいおいと言いたくなるくらいにあまりに幕末の有名人が一同'に会して写っている事から「インチキ写真」と言われている幕末群像写真が'なんと本物だった!?しかもあり得ない人が写っている・・。
のっけから読者を引き込むこの本は本当にすごいです。
しかも実際に筆者が書いている「あやつられた龍馬」が出版された2週間後という設定からスタートしており、まるでドキュメンタリー。ハラハラしながら一気に読み進められます。
幕末は大好きでしたが、こういう視点で見たのは初めてでした。日本史'の闇が暴かれるジャパニーズ・ダ・ヴィンチコード。
トムハンクスで映画化してほしい笑。
すごい面白か'ったです。オススメ。