少女嗜好(TENMAコミックス)
★4の中。
著者の9冊目。
巻頭カラー4頁ショート。
燃え盛る兄妹の汗まみれは、至福を全否定される少女の憐憫なズキを活かすために2度目のえっちが欲しかった。
マニアックに走って誤魔化そうとする青年と抗うことのできない少女は、大ゴマを主体とした大胆なコマ展開と表情だけで想いを伝える手腕がミゴト。
援交初挑戦の女生徒が幸せを見つけるお話は、棚牡丹すぎるけどとてもステキ。
余り者な男女生徒の暇つぶしからはじまる想いの昇華は、はじめての符号無しが勿体なさ過ぎるけど漫画チックに魅せつける想いの空間力がとてもステキ。
少年の好奇心とカテキョな女生徒のトキメキ。
告った女生徒が超アブで、マニアックな泥沼に沈没してゆく男子生徒のお話は、意図的にはしょられたと思しいスカシーンの欠落が痛すぎるけど、思いっきり突っ走ったアブがミゴト。
両想いの兄妹がひとつになる瞬間は、とても素晴らしい方向性をもっているが、頁数が全然足りない。
虚弱体質な少女とおもりの青年がひとつになる瞬間。
半陰陽な少女と友人少女の交歓詩。
未来史シリーズ第3弾。
3頁ショート。
以上、タイトル割愛御免。
2冊目『少女フィクション』以来の購入になってしまいましたが、結果はベタボレ。残りも購入したい想いでいっぱい。
作画は表紙より裏表紙を参考にしてください。
行為から引き出される少女の官能美を描いたタイプで、思いっきりマニアックなスタイルで少女のエロスを引き出してますが、漫画チックにオーバーな表現も多く、画一化された表情が若干絵空事で、心情のリアリティーが活かしきれないところだけが弱点。
男女の想いをきっちり物語に封じ込めているのが超ステキ。
男性へのアナル姦も2編あるのでご用心。
ゼロ距離えっちの熱さがステキ。
少女への愛で満ち溢れた一冊。
作画的なエロスは特筆クラス。
後書き読んでて思わず同感。ぜひとも1冊丸々未来史シリーズをっ!。
シューマン:ダヴィッド同盟舞曲集
ロベルト・シューマン(1810-1856)が1837年9月、27才の時に完成したダヴィッド同盟舞曲集作品6と管弦楽のない協奏曲作品14(別名ピアノ・ソナタ第3番)の組み合わせである。
この曲名の『ダヴィッド』は旧約聖書のダビデのことで異教のペリシテ人を倒す若き王にして音楽家である。シューマンは新しい時代のために保守的な敵対者と戦う架空の『ダヴィッド同盟』を日記の中で結成しているのだ。その構成メンバーは自分の2つの分身フロレスタン(情熱的行動家)とオイゼビウス(瞑想的夢想者)、キアリーナ(最愛の婚約者クララ)、老練な分別の人ラロ(クララの父でピアノの師ヴィーク)である。つまりこの曲はシューマンの夢想の中の同盟の曲なのである。
この曲は実に美しい曲である。まさに夢見心地である。1837年初版を弾くポリーニはシューマンの夢を見事にカタチにしてくれる。ショパンの24の前奏曲やベートーベンのディアベッリのようにほとんどが1分以内のこの曲集を美しく紡ぐ。第16曲1:36から第17曲3:08・第18曲1:48の張りがあって響く演奏のダイナミックさが特に見事だ。
もうひとつの管弦楽のない協奏曲作品14(別名ピアノ・ソナタ第3番)の方もポリーニは1835/36年初版を採用している。この辺にポリーニの意思が出ている。
少女フィクション (TENMAコミックス)
劇画(?)ロリの巨匠!!八的暁先生の2作目の作品です!!
まず、特筆すべきは物語性の深さ、複雑さにあります!!
ページを開いて最初のカラーページはあまり関係ないと思うのですが
(ちゃんと読んでいる人には何か分かるかもしれませんが…)
次のページから始まる【さくらの墓】から全ての物語が始まります!!
【さくらの墓】内の最後の回想シーンで見られるコマは、
その後の物語に関係するものだと後々読者は気付くことになります
一番初めの作品に必要の無いページを作り、読者が一見見ただけでは理解出来ないコマを
後々の物語に関連性を持たせるエロ漫画家など八的暁先生しかいません!!
その他にも、【さくらの墓】内で語られる世界構造、シミュラクラ、サクラタイプ、マイクロマシンなどは
その後の八的暁先生の作品とも密接な関係があります
エロ漫画でここまで世界観を作り上げる作者は見たことがありません!!
エロ漫画としても読めて、一般漫画と同じように物語としても楽しめます!!
っと、まぁ。熱く語るのはここまでにして実用性についてお話します
内容はほぼ【主人公の一方的な愛を受け入れて行く少女の物語(準純愛モノ)】です
ほぼコレです
同じような展開の物語が淡々と続きますが
全ての作品で志向や見せ方を工夫し、読者が飽きないように作りこまれています
絵については初めのページの作品は八的暁先生中期の絵柄で、完成された独特な劇画調です(表紙を参照してください)
のちのページに移ると、作品自体が古いのか少し古い感じを受ける絵柄になります
それでも、ストーリーが作りこまれているので、自分的には飽きない印象を受けました
本書【少女フィクション】は八的暁先生の世界観が構築され始めた作品だと思います
八的暁先生のファンになったのなら、一番初めに購入することをお勧めします!!
(絶版なのが辛いところです…)