歴史学入門 (有斐閣Sシリーズ)
本書は、主に史学科(歴史学科)の学生に向けた大学のテキストである。構成としては、まず「序」で「歴史とは何か」という一般論を述べた後、第1章以下の古代以降どのようにして歴史書が書かれたのかをいくつかの事例を挙げて解説している。次に、近代以降の歴史学がどのような傾向をもち、何を課題としてきたのかを、現代にいたるまで概観し、最後に歴史の論文の書き方について記載されている。
このような「歴史学入門」に関する書籍はいろいろあるが、本書はヨーロッパの歴史学・歴史叙述だけでなく、古代中国(「『史記』と正史」)、古代日本(『古事記』と『日本書紀』)やイスラム(聖伝と年代記の世界)の領域も扱っている点が特徴といえる。また、項目ごとによくまとめられており、初学者でなくとも十分歴史学について知ること、またはその理解の整理が望めるだろう。そして、ウォラーステインの世界システム論やアナール学派(ブローデル)といった最近の歴史家にまで言及している。
本書はバランスのとれた「歴史学入門」として、史学科の学生だけでなく歴史学に興味をもつ人にとっても側に置いておきたい1冊といえる。
このような「歴史学入門」に関する書籍はいろいろあるが、本書はヨーロッパの歴史学・歴史叙述だけでなく、古代中国(「『史記』と正史」)、古代日本(『古事記』と『日本書紀』)やイスラム(聖伝と年代記の世界)の領域も扱っている点が特徴といえる。また、項目ごとによくまとめられており、初学者でなくとも十分歴史学について知ること、またはその理解の整理が望めるだろう。そして、ウォラーステインの世界システム論やアナール学派(ブローデル)といった最近の歴史家にまで言及している。
本書はバランスのとれた「歴史学入門」として、史学科の学生だけでなく歴史学に興味をもつ人にとっても側に置いておきたい1冊といえる。
歴史学入門 (岩波テキストブックスα)
放送大学での講義をもとに、
歴史学を学ぶ学部学生用に書かれた本。
どこかで聞いたことがあるような話が並ぶが、
活字になって改めて読むと、響く記述が連なる。
まとまっていて、使いやすいので、
ぜひ手元においておきたいような本。
歴史学を学ぶ学部学生用に書かれた本。
どこかで聞いたことがあるような話が並ぶが、
活字になって改めて読むと、響く記述が連なる。
まとまっていて、使いやすいので、
ぜひ手元においておきたいような本。
歴史を見る物差し
物差しとしてはふつうだと思います。
時代の長さを大雑把につかむのにもよいです。
でも、物差しとして使うかというと、また別問題なので、
時代ごとに色がついていてもよかったかな~
自分で色分けして使うとよいと書いてありますが、
マジックで塗っちゃったら物差しとしては使いにくくてダメでしょう。
物差しとして買ったんじゃないから…とは思うけど、
どうやったらコレにきれいに色づけできるのかわかりません。
時代の長さを大雑把につかむのにもよいです。
でも、物差しとして使うかというと、また別問題なので、
時代ごとに色がついていてもよかったかな~
自分で色分けして使うとよいと書いてありますが、
マジックで塗っちゃったら物差しとしては使いにくくてダメでしょう。
物差しとして買ったんじゃないから…とは思うけど、
どうやったらコレにきれいに色づけできるのかわかりません。
歴史学ってなんだ? (PHP新書)
小田中氏の新著は、新書に要求される最短距離で伝えたいことを分かりやすく伝えるという要求を満たしつつ、氏自身の考えを過不足無く伝えた好著。内容はといえば、ヴィトゲンシュタイン、ポパー、クーンを下地にした「コミュニケーショナルな認識の正しさ」を担保することができるかどうかに「歴史学」の存立条件を据え、従軍慰安婦問題から、価値相対主義論争、「物語りとしての歴史」論争、などなどを整理し、配置して行くというもの。これだけのコンパクトな文章に、これだけの情報量を、平易に書ききることができる著者の論理的な思考に脱帽。