理系アナ桝太一の 生物部な毎日 (岩波ジュニア新書)
日テレで見る、枡アナの人となりそのままの本です。
誠実で、優しくて真面目。
小学生の頃から虫好きで、中高大と蝶とアナゴとアサリを研究してました、という、ヒネリもハッタリも無いフツウの本。
昆虫のおもしろさ、海の素晴らしさ、研究がいかに地味で単純作業でけれど冒険心に満ちているか。
そういったことが平易な口調で語られています。
こんな単純な話、テレビで人気が無ければ、本にはならなかったでしょう。
表紙の3分の1を覆う帯がそれを象徴しています。アマゾンの書影もそうですね。(帯を外すと枡アナ直筆のかわいい昆虫や魚のイラストが載っています。)
でも、枡アナじゃなきゃ私もこの本を買わなかったでしょう。ミーハー万歳。
岩波ジュニア新書は大人向けじゃないか?というくらい高度な内容の本もありますが、これはとても易しいです。活字にゴシックを混ぜ、蝶やダンゴムシのイラストが付き、誰にでも読んでもらいたい、という気持ちが現れている。
青い鳥文庫を卒業するかどうか、という子もたぶん読めます。
そしてその読者の何人かは、これが初めての岩波新書になるでしょう。
それは、枡太一氏が目指していること。研究者にはなれなかったけれど、生物学のおもしろさを少しでも多くの人に伝えたい。その思いの実現でもあるのです。
以前、テレビで、先輩アナから「アナウンサーもサラリーマンだから理不尽なこともたくさんあるし」と話を振られ、「いや、私は今までの仕事で理不尽と思ったことはひとつも無いです」と素で返していた枡アナ。
バラエティーでさんざんいじられてるのに、何てピュアな人なんだろう、と面白く見ていましたが、この本を読んで、彼は生物学を学んだからこそ真実そう思っているのだ、ということが分かりました。
「僕たちは、自分になにかイヤなことが起こると、ついなにかのせい、誰かのせいにしようとしてしまいがちです。そして、気持ちのやり場がないときについ使ってしまう言葉が、『理不尽』という一言です。(中略)でも、(略)この世界はすべて自然の道理にしたがって回っているわけであって、その道理に合わないことなんて、ひとつもあるわけがないのです。本当は『理不尽』という言葉は(中略)自分本位ののワガママを指した言葉なのだと思います」
「色々な生き物の営みを知れば知るとほど、この世界は思い通りにいかないものだということ、人間の道理とは関係なく動いているものだということを、ごく自然に受け入れられるようになるはずです。自分の置かれた状況を受け入れて、さりとてあきらめず、自分のできることだけをただまっすぐにやり続けること」
枡さんがますます好きになっちゃうし、生物学にもっと魅力を感じてしまう。
カバーを外せば真面目な新書ですから、少し背伸びをしたい中学生にも、枡さんが好きなだけの方にも。
誠実で、優しくて真面目。
小学生の頃から虫好きで、中高大と蝶とアナゴとアサリを研究してました、という、ヒネリもハッタリも無いフツウの本。
昆虫のおもしろさ、海の素晴らしさ、研究がいかに地味で単純作業でけれど冒険心に満ちているか。
そういったことが平易な口調で語られています。
こんな単純な話、テレビで人気が無ければ、本にはならなかったでしょう。
表紙の3分の1を覆う帯がそれを象徴しています。アマゾンの書影もそうですね。(帯を外すと枡アナ直筆のかわいい昆虫や魚のイラストが載っています。)
でも、枡アナじゃなきゃ私もこの本を買わなかったでしょう。ミーハー万歳。
岩波ジュニア新書は大人向けじゃないか?というくらい高度な内容の本もありますが、これはとても易しいです。活字にゴシックを混ぜ、蝶やダンゴムシのイラストが付き、誰にでも読んでもらいたい、という気持ちが現れている。
青い鳥文庫を卒業するかどうか、という子もたぶん読めます。
そしてその読者の何人かは、これが初めての岩波新書になるでしょう。
それは、枡太一氏が目指していること。研究者にはなれなかったけれど、生物学のおもしろさを少しでも多くの人に伝えたい。その思いの実現でもあるのです。
以前、テレビで、先輩アナから「アナウンサーもサラリーマンだから理不尽なこともたくさんあるし」と話を振られ、「いや、私は今までの仕事で理不尽と思ったことはひとつも無いです」と素で返していた枡アナ。
バラエティーでさんざんいじられてるのに、何てピュアな人なんだろう、と面白く見ていましたが、この本を読んで、彼は生物学を学んだからこそ真実そう思っているのだ、ということが分かりました。
「僕たちは、自分になにかイヤなことが起こると、ついなにかのせい、誰かのせいにしようとしてしまいがちです。そして、気持ちのやり場がないときについ使ってしまう言葉が、『理不尽』という一言です。(中略)でも、(略)この世界はすべて自然の道理にしたがって回っているわけであって、その道理に合わないことなんて、ひとつもあるわけがないのです。本当は『理不尽』という言葉は(中略)自分本位ののワガママを指した言葉なのだと思います」
「色々な生き物の営みを知れば知るとほど、この世界は思い通りにいかないものだということ、人間の道理とは関係なく動いているものだということを、ごく自然に受け入れられるようになるはずです。自分の置かれた状況を受け入れて、さりとてあきらめず、自分のできることだけをただまっすぐにやり続けること」
枡さんがますます好きになっちゃうし、生物学にもっと魅力を感じてしまう。
カバーを外せば真面目な新書ですから、少し背伸びをしたい中学生にも、枡さんが好きなだけの方にも。
プチ革命 言葉の森を育てよう (岩波ジュニア新書)
丁寧に開かれたことばによってわかりやすく、作者の経験から導きだした生きるための処方が提案されている。迷いのうちにあるひとにとっては、はっとさせられる提案ではないだろうか。作者の根には多くの哲学や宗教に対する造詣があるのだろうが、そういうことを前面に出すでもなく、とても好感が持てる。自分を助けるためにかき集めなければならないもの。それが、お金でもなく、難しい技術でもなく、特別な環境でもなく、単に名詞であるなら、こんなに楽しいことはない。荷物にはならないし、退屈もしない。後半のインタビューの対象も作者が好きな人たちに限っている様子で交友録といったところが楽しい。独特で生き生きとした話が引き出され、聞き手としての技量と柔軟さも感じる。ジュニア世代にとって、こころに響くものになるだろうし、大人でも楽しめた。
世界の国 1位と最下位――国際情勢の基礎を知ろう (岩波ジュニア新書)
1.内容
面積、人口など、世界約200か国の最上位と最下位を比較することによって、日本や世界の問題点に迫ろうとしている本である。
2.評価
日本が決して(面積面でも人口面でも)小国ではないこと、そのほか、興味深いデータが目白押しなので星5つ。印象に残ったのは第5章。岩波書店的な、憲法第9条礼賛になっていないのがよい(p132「軍隊を持たない国があるからといって、「ほかの国も軍隊を廃止して非武装にすべきだ」と、簡単に結論づけるわけにはいかない」は、日本にも当てはまろう)。また、人口、面積、資源は国力の源であることもわかってよい。ただ、星を減らすほどではないが、貿易否定的な表現(第8章)と、「『人口、人口、そして人口だ』」(p235)は気になるんだよなぁ(世界中でそうなったらどうする?食料は確保できるのか?などの疑問がある)。
面積、人口など、世界約200か国の最上位と最下位を比較することによって、日本や世界の問題点に迫ろうとしている本である。
2.評価
日本が決して(面積面でも人口面でも)小国ではないこと、そのほか、興味深いデータが目白押しなので星5つ。印象に残ったのは第5章。岩波書店的な、憲法第9条礼賛になっていないのがよい(p132「軍隊を持たない国があるからといって、「ほかの国も軍隊を廃止して非武装にすべきだ」と、簡単に結論づけるわけにはいかない」は、日本にも当てはまろう)。また、人口、面積、資源は国力の源であることもわかってよい。ただ、星を減らすほどではないが、貿易否定的な表現(第8章)と、「『人口、人口、そして人口だ』」(p235)は気になるんだよなぁ(世界中でそうなったらどうする?食料は確保できるのか?などの疑問がある)。
演技者。 1stシリーズ Vol.3 (初回限定版) [DVD]
アメリカがしっとりした話に仕上がっていて好きだ。主のいなくなったアパートの一室でぽろぽろとこぼれ落ちてくる思い出。兄(国分)が見つけるCDは兄弟のつながりをさりげなく示唆し、胸つまされる。前田愛のストーカーぶり(?)に思わず涙がこみ上げる。大倉もハマリ役(?)でいい味出している。脚本がいいのだろう。皆が解放されていく様子の描き方が素晴らしい。
錦鯉はラストまでは結構いい雰囲気、ヤクザ事務所でのコミカルな演技は楽しい。サトエリの中国娘はセクシーで楽しく笑える。ラストをもう少し工夫してくれれば満足できたと思う。REDRAMのダークな雰囲気はよくでているが、ちょっと好みじゃなかった。
錦鯉はラストまでは結構いい雰囲気、ヤクザ事務所でのコミカルな演技は楽しい。サトエリの中国娘はセクシーで楽しく笑える。ラストをもう少し工夫してくれれば満足できたと思う。REDRAMのダークな雰囲気はよくでているが、ちょっと好みじゃなかった。
演技者。 1stシリーズ Vol.3 (通常版) [DVD]
「演技者。」待望のDVD化です。
”舞台とテレビのコラボレーション”ということで、普通のドラマには無い、独特の雰囲気がなんともいえません。
私が特に気に入っている作品の「アメリカ」は正直、何が面白いのかわからなかった。
しかし、最終回になって見えてきたものがたくさんありました。
見たあとには、きっと残るものがあるでしょう。
お勧めです。
”舞台とテレビのコラボレーション”ということで、普通のドラマには無い、独特の雰囲気がなんともいえません。
私が特に気に入っている作品の「アメリカ」は正直、何が面白いのかわからなかった。
しかし、最終回になって見えてきたものがたくさんありました。
見たあとには、きっと残るものがあるでしょう。
お勧めです。