月夜の大魔神たろくんのくりくり携帯ムービー館

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Live Free Or Die Hard
サントラ的には1作目のアップデート版を聴いているような感覚で
1作目の興奮が19年ぶりに甦りますが
実は、作曲家が違います。

「ダイ・ハード」の過去3作がマイケル・ケイメンであるのに対して
今回の作曲家は「アンダーワールド エボリューション」のマルコ・ベルトラミ。

リメイクや続編モノを多く手掛けているベルトラミだけあって(「オーメン666」や「ターミネーター3」)
シリーズの雰囲気を忠実に再現していて違和感がないのですが、
マイケル・ケイメンのときのような既成曲のアレンジが無いので(それこそ1のときの「第九」のような)、
結果的にただのアクション映画(のサントラ)以上でなければ以下でもないところが惜しいです。

ミケランジェロの暗号 [DVD]
日本語題と、ナチス・ドイツが絡むという設定からして、
てっきり軍事機密と国家の興亡に関わるスパイサスペンスのような内容かと思った。
以前見たイギリス映画の『エニグマ』はそんな感じだった。

だが、この題は誤解を呼ぶもので、暗号などどこにも出てこない。

ナチス・ドイツ支配下のオーストリア
富裕なユダヤ人画商の家に
イタリアからミケランジェロの絵が密かに伝わっていて、
それを嗅ぎつけた時のムッソリーニ政権が、
イタリアの宝だからと返還を要求、
それに応えるかどうかが大戦前の政治情勢の中で国家間の連携に影響し、
ひいては大戦の行方にも影響する。
その状況に否応なく巻き込まれたユダヤ人一家がどうやってこれを乗り切るか、
というサスペンスドラマである。

ナチスに関わるユダヤ人の運命ということだから
当然深刻な話のはずで、実際最初はそうなのだが、
途中からさりげなく笑いが混じる。
コミック・リリーフだろうぐらいに思っていると、
どうもこの度合いがだんだん増してくる。
やがて、この物語は最終的に深刻なものを描こうとしていたのではない、
と気付かされる。
困難な状況をいかに乗り切って生き残り、
かつ絵も守るか、というスリリングなサバイバルゲームを、
一種洒脱な感覚で描いたエンターテイナーなのだ。
原題は「我が最高の敵」という意味かと思うが、
とすればそれもそうしたスタイルを伝えるものだろう。

ある意味拍子抜けでもあったが、期待とは別のところで楽しめた。

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