肝心のデイヴィス兄弟への取材がなく、他の関係者のインタビュー等から構成されているため内容的な深みには欠けるが、
この奇妙なバンドの実態がかいま見える好著。レイ・デイヴィス本人の書いた自伝的SF小説｢X-RAY｣と併せて読んでほしい。
レイという人は｢ユー・リアリー・ガット・ミー｣｢サニー・アフタヌーン｣等ロック史に残る数々の名曲を生み出し、
ロックンロール殿堂入りを果たした天才的ソングライターではあるが、
その神経過敏さと異常なまでのケチぶりとバンド内メンバーいじめという悪癖が暴露され、実にやっかいな人だというのがわかる。
こうした悪癖や病気ともいうべき弟・デイヴとの兄弟喧嘩がなかったら、ストーンズ並みに成功したのではないか？
読んでみて、そう思いたくなる部分もあるが、やはりレイには無理だったと思う。
彼はあまりに繊細すぎてミック・ジャガーのようなビジネスマンには決してなれない。
アンディ・パートリッジやエルヴィス・コステロといった米進出につまづく英国系ひねくれアーティストの元祖ともいうべき存在なのだ。

筆者は、一族がユダヤ人で、迫害の経験から「おまえの財産は頭と心だけだ」と父親に言われ、数学と語学、大道芸を身につけて多方面で活躍できるようになったことは参考となろう。常に自己研鑽が必要だということは読者の啓発となる。

しかしながら、本書の内容そのものには疑問点が多い。まず、オフラインが重要と言って、ITを過小評価しているようだ。現時点ではITは発展途上とはいえ、オンラインで学習したり情報収集したりすることによるメリットは大きい。それを無視してオフラインの時間が重要としても説得力はない。

また、日本型集団主義とアメリカ型競争社会を比べて、過程と結果を論じるあたりもどれがどれに対応するのかちぐはぐで、読者の人生設計のすすめや社会評論として体をなしていない。

また、正規分布としての能力の差を取り上げ、先天的な差は少ないと論じても、社会学的な環境要因や軽度の発達障害など、見過ごされやすい問題を無視して、勉強は努力すれば何とかなる（その先は楽観的とは限らないと筆者は論じているが・・・）というのは粗削りすぎてこれまた説得力はない。

これを読んで常に自己研鑽が重要だということを心に刻み、方法論は他をあたるのは妥当だが、本書の内容をすべてうのみにするのは危険である。

正直、出会うのが遅すぎました！
この会社の回し者と思われてしまいそうですが、
なぜ、コミュなどにこの名前が出てこなかったのでしょうか。
気分転換の方法や大事な落としどころなど、きめ細かな対応に驚きました。
願わくば、次回利用する必要が無いことを望みますが、この先、多面的に使えそうです。
とてもよかったです。利用年月日を十分に把握して購入しなければなりません。
第23回試験対策です。