君の名残を (上) (宝島社文庫 (487))
23ヶ月くらい前に一度単行本のほうでレビュー書きました。
それから実に10回以上は読み直し、言い回しのひとつひとつまでほとんど
覚えてしまったくらいにこの本のファンになってます。
歴史物&タイムスリップという小さな括りではこの本の味を語りつくせません。
自分でもなぜ、こんなに何度も読みたくなるのか、何に惹かれるのか
・・・それが徐々に自分なりに理解できたことがありました。
これは一言でいうと物理的な身体の生死という枠組みを越えた
愛の物語であって、つまりは魂の物語なのではないか、と。
主人公である巴、そして義仲や武蔵との深い結びつき、時の代理人とも
いえる阿修羅その後覚明、時の使者となる四郎つまり後の北条義時・・
こういう独自の構想によって、下巻の裏表紙にもあるように
「平家物語」を慟哭のロマンスへ変えていると感じます。
長野県木曾郡日義村に「義仲館」というのがあるのを知り、矢も盾もたまらず
かけつけました。
歴史として残されている展示物を、この本に出てくる巴や義仲を思い浮かべ
ながら食い入るように眺めました。
最初に読んでから、今に至るまで感動が衰えません。
深読みすると著者の筆力がいかにすごいか、それを支える構想がいかに緻密に
ドラマチックに考えられているか今更ながら驚かされます。
それから実に10回以上は読み直し、言い回しのひとつひとつまでほとんど
覚えてしまったくらいにこの本のファンになってます。
歴史物&タイムスリップという小さな括りではこの本の味を語りつくせません。
自分でもなぜ、こんなに何度も読みたくなるのか、何に惹かれるのか
・・・それが徐々に自分なりに理解できたことがありました。
これは一言でいうと物理的な身体の生死という枠組みを越えた
愛の物語であって、つまりは魂の物語なのではないか、と。
主人公である巴、そして義仲や武蔵との深い結びつき、時の代理人とも
いえる阿修羅その後覚明、時の使者となる四郎つまり後の北条義時・・
こういう独自の構想によって、下巻の裏表紙にもあるように
「平家物語」を慟哭のロマンスへ変えていると感じます。
長野県木曾郡日義村に「義仲館」というのがあるのを知り、矢も盾もたまらず
かけつけました。
歴史として残されている展示物を、この本に出てくる巴や義仲を思い浮かべ
ながら食い入るように眺めました。
最初に読んでから、今に至るまで感動が衰えません。
深読みすると著者の筆力がいかにすごいか、それを支える構想がいかに緻密に
ドラマチックに考えられているか今更ながら驚かされます。
四日間の奇蹟 [DVD]
自分にしては珍しく原作を読んでからの映画鑑賞でした。
原作を読んでからだとなかなか映画に入り込めない、違和感を感じるってことがあるものですが、この映画はそんなことは無く、自分的には映画で描写されない部分も入っていたため、かなり前半から大泣きでした。(^ ^;Δ フキフキ
さすがに原作の方が描写や背景説明は沢山有りますが、大切なメッセージはちゃんと描かれているので満足でした。
死を目の前にして、主人公は様々な想いに翻弄されます。
しかしある一点において安らかな気持ちになる。
死を覚悟した時に苛まれる"いかに生きたか?"と言う気持ちを、とても素敵なヒロインが周りの人達との関係によって確認していくところはかなり泣けました。
石田ゆり子さんや子役の尾高杏奈さん良かったですねぇ〜〜
看護婦役の中越典子さんもとても感情豊かで切なさが伝わってきて良かったです。
あとロケが行われたところもとても綺麗です。
心洗われる風景が沢山出てきます。
原作も映画もとても素敵で考えさせられる作品でした。(^^)
原作を読んでからだとなかなか映画に入り込めない、違和感を感じるってことがあるものですが、この映画はそんなことは無く、自分的には映画で描写されない部分も入っていたため、かなり前半から大泣きでした。(^ ^;Δ フキフキ
さすがに原作の方が描写や背景説明は沢山有りますが、大切なメッセージはちゃんと描かれているので満足でした。
死を目の前にして、主人公は様々な想いに翻弄されます。
しかしある一点において安らかな気持ちになる。
死を覚悟した時に苛まれる"いかに生きたか?"と言う気持ちを、とても素敵なヒロインが周りの人達との関係によって確認していくところはかなり泣けました。
石田ゆり子さんや子役の尾高杏奈さん良かったですねぇ〜〜
看護婦役の中越典子さんもとても感情豊かで切なさが伝わってきて良かったです。
あとロケが行われたところもとても綺麗です。
心洗われる風景が沢山出てきます。
原作も映画もとても素敵で考えさせられる作品でした。(^^)
黄蝶舞う (PHP文芸文庫)
浅倉卓弥さんの「君の名残を」を読み、
とても面白かったのでこの本も購入しました。
本格時代小説ということで、読み始める前には、
平安・鎌倉時代についてほとんど何も知らない
私が楽しめるか、と不安でした。
しかし、実際に読んでみると、物語の中に
違和感の無いように説明が溶け込んでいて、杞憂に終わりました。
五つの短編ですが、それぞれの物語が登場人物、
世代を前後させながらつながっているという構成となっています。
読み進めていくにつれて、以前に登場した生者、亡者の妄執が、
怨霊あるいは、生霊の姿を借りて現れ、以前はうかがい知ることができなかった
登場人物の胸の内を知ることができます。
と、ここまで書いておいていまさらですが、
この物語は史実を柱にしつつ幻想的、現実的な解釈がなされています。
しかし、とてもうまく溶け込んでいるため、読み進めているとどこまでが
実際にあった出来事なのか・・・となりました。
さいごに、本書と一緒に「君の名残を」を読むことによって、
さらに面白くなることは間違いない、ということだけを付け加えておきます。
とても面白かったのでこの本も購入しました。
本格時代小説ということで、読み始める前には、
平安・鎌倉時代についてほとんど何も知らない
私が楽しめるか、と不安でした。
しかし、実際に読んでみると、物語の中に
違和感の無いように説明が溶け込んでいて、杞憂に終わりました。
五つの短編ですが、それぞれの物語が登場人物、
世代を前後させながらつながっているという構成となっています。
読み進めていくにつれて、以前に登場した生者、亡者の妄執が、
怨霊あるいは、生霊の姿を借りて現れ、以前はうかがい知ることができなかった
登場人物の胸の内を知ることができます。
と、ここまで書いておいていまさらですが、
この物語は史実を柱にしつつ幻想的、現実的な解釈がなされています。
しかし、とてもうまく溶け込んでいるため、読み進めているとどこまでが
実際にあった出来事なのか・・・となりました。
さいごに、本書と一緒に「君の名残を」を読むことによって、
さらに面白くなることは間違いない、ということだけを付け加えておきます。
君の名残を
初めは戦乱の時代にタイムスリップした幼馴染が織り成す恋愛だと思っていました。そして、いざ読み進めていくと、そんな軽い話ではなかった。戦国という特異な時代の中で、大切な人のために必死に生きていく姿が書かれ、とても印象に残った。腹が立つとすぐに人を刺してしまうような今、この小説を通して命とは何か、また、人を愛するという意味について考えさせられました。