Black Market [Analog]
HEAVY WEATHERも良い、NIGHT PASSAGEも良い。しかしBLACK MARKETの方が断然良いと思う。この怪しいムードがたまらない。HEAVY WEATHERへの序曲的見方をされてしまいがちの本作だがこれぞWEATHER REPORTの真髄と思う。立ち込める雰囲気が1STに似ているかな。ショーターも実に良いと思う。JACOも2曲ほど参加しているが「お前のしるし」より本作の「cannon ball」の方が何度も聴きたくなる。ド派手なWEATHERの前に本作を聴いていただきたい。
Heavy Weather
宇宙的な音楽を指向していたウェザー・リポートが地球の大地に戻って、'76年1月録音の『ブラック・マーケット』に続いて、10月(5曲目のみ7月)に録音したアルバム。曲名などに謎が多く、まるでサルバドール・ダリのシュールな風景画のような世界が広がっており、様々な想像を掻き立てられる。『ブラック・マーケット』と聴き較べると、やはり、パストリアスのベースが異彩を放っている気がするが、ザヴィヌルのシンセと識別しにくい部分があるのが歯がゆい。しかし、そんな細かいことを気にしなければ、聴きやすく、分かりやすいアルバムである。シュールなアルバム・ジャケットも秀逸。
1 バード・ランド
ザヴィヌル作曲。音が洪水のように押し寄せてくる。曲名はジャズ・クラブの「バード・ランド」を指すようだが、私にはどうしても、アフリカ辺りの色とりどりの様々な鳥が飛び交う鳥の楽園のイメージが浮かんでしまう。
2 お前のしるし
ザヴィヌル作曲。美しく、心地いいバラード曲。ウェザー・リポートらしい宇宙的な広がりも感じるシュールな演奏。「お前のしるし」が何を指すのかは分からない。
3 十代の町
パストリアス作曲。怪しい緊張感に包まれた演奏。「十代の町」がどういう町かは分からない。
4 アルルカン
ショーター作曲。怪しい雰囲気に包まれたシュールな演奏。「アルルカン」とは道化師を指すようだ。道化師は何となく怖い存在である。道化師つながりでいうと、『ブラック・マーケット』にもショーター作曲の「3人の道化師」という怪しい雰囲気に包まれたシュールな曲がある。
5 ルンバ・ママ
アクーニャ/バドレ-ナ作曲。何故かこの曲だけがライヴ演奏となっており、他の曲とは録音日も楽器編成も異なる。演奏はアフリカン・テイスト濃厚で鬼気迫るものがあり、演奏時間は、やけに短い。このアルバムの中で浮いている気がする。ちなみに作曲者の一人であるアクーニャだが、CDによって、アレハンドロ・アカーニャと記載されているものと、アレックス・アクーニャと記載されているものがあるようだ。
6 パラディアム
シヨーター作曲。ショーターの曲の中ではジャズ・メッセンジャーズ時代の「オン・ザ・ギンザ」と優劣付けがたいほど好きな曲である。軽快なベース、パーカッションに乗って、リズミカルにサックスのフェイクが繰り返され、心踊る。間の取り方も絶妙。ちなみに「パラディアム」というのは、ギリシャ神話に出てくる都市の守護神アテナをかたどった木像を指すようだ。
7 奇術師
ザヴィヌル作曲。穏やかな心落ち着く演奏。この奇術師は、きっと心やさしい奇術師なのだろう。
8 ハヴォナ
パストリアス作曲。パストリアスのベースが凄い。しかも、聴くたびに、「あれ?こういう曲だったっけ?」といった新鮮な印象を受ける。「ハヴォナ」が何なのかは分からない。
〜私はレビュー内容をアップした後も随時更新して内容を充実させています〜
1 バード・ランド
ザヴィヌル作曲。音が洪水のように押し寄せてくる。曲名はジャズ・クラブの「バード・ランド」を指すようだが、私にはどうしても、アフリカ辺りの色とりどりの様々な鳥が飛び交う鳥の楽園のイメージが浮かんでしまう。
2 お前のしるし
ザヴィヌル作曲。美しく、心地いいバラード曲。ウェザー・リポートらしい宇宙的な広がりも感じるシュールな演奏。「お前のしるし」が何を指すのかは分からない。
3 十代の町
パストリアス作曲。怪しい緊張感に包まれた演奏。「十代の町」がどういう町かは分からない。
4 アルルカン
ショーター作曲。怪しい雰囲気に包まれたシュールな演奏。「アルルカン」とは道化師を指すようだ。道化師は何となく怖い存在である。道化師つながりでいうと、『ブラック・マーケット』にもショーター作曲の「3人の道化師」という怪しい雰囲気に包まれたシュールな曲がある。
5 ルンバ・ママ
アクーニャ/バドレ-ナ作曲。何故かこの曲だけがライヴ演奏となっており、他の曲とは録音日も楽器編成も異なる。演奏はアフリカン・テイスト濃厚で鬼気迫るものがあり、演奏時間は、やけに短い。このアルバムの中で浮いている気がする。ちなみに作曲者の一人であるアクーニャだが、CDによって、アレハンドロ・アカーニャと記載されているものと、アレックス・アクーニャと記載されているものがあるようだ。
6 パラディアム
シヨーター作曲。ショーターの曲の中ではジャズ・メッセンジャーズ時代の「オン・ザ・ギンザ」と優劣付けがたいほど好きな曲である。軽快なベース、パーカッションに乗って、リズミカルにサックスのフェイクが繰り返され、心踊る。間の取り方も絶妙。ちなみに「パラディアム」というのは、ギリシャ神話に出てくる都市の守護神アテナをかたどった木像を指すようだ。
7 奇術師
ザヴィヌル作曲。穏やかな心落ち着く演奏。この奇術師は、きっと心やさしい奇術師なのだろう。
8 ハヴォナ
パストリアス作曲。パストリアスのベースが凄い。しかも、聴くたびに、「あれ?こういう曲だったっけ?」といった新鮮な印象を受ける。「ハヴォナ」が何なのかは分からない。
〜私はレビュー内容をアップした後も随時更新して内容を充実させています〜
Weather Report
マイルスの『イン・ア・サイレント・ウェイ』や『ビッチェズ・ブリュー』で重要な役割を果したジョー・ザビヌルがウエイン・ショーターと旗揚げしたのが伝説のバンド、ウェザー・リポートであるのはご存知のとおりです。
いわゆるマイルス・チルドレンがマイルスの影響を受けたのか、マイルスに影響を与えたのかは微妙な問題ですが、この頃からザビヌルをはじめチルドレン達はそれぞれ独自の道を踏み出して行きます。本作はザビヌルの第一歩です。ある意味で本作はマイルス学園の卒業制作なのかもしれません。
ザビヌルはこう言っています。
「マイルスから音楽的なヒントをもらって、自分なりのやり方で具体化したのが『イン・ア・サイレント・ウェイ』だった。そのサウンドが自分でも気に入ったんで、今度はマイルス抜きで音楽を作ってみたらどうなるか、それがウェザー・リポートの出発点だ。」
いわゆるマイルス・チルドレンがマイルスの影響を受けたのか、マイルスに影響を与えたのかは微妙な問題ですが、この頃からザビヌルをはじめチルドレン達はそれぞれ独自の道を踏み出して行きます。本作はザビヌルの第一歩です。ある意味で本作はマイルス学園の卒業制作なのかもしれません。
ザビヌルはこう言っています。
「マイルスから音楽的なヒントをもらって、自分なりのやり方で具体化したのが『イン・ア・サイレント・ウェイ』だった。そのサウンドが自分でも気に入ったんで、今度はマイルス抜きで音楽を作ってみたらどうなるか、それがウェザー・リポートの出発点だ。」
オール・アバウト・ウェザー・リポート
この本は、2通りのWeather Reportファンに丁度いい本だともう。
一つ目は、リアルタムにWeather Reportを体験した、私みたいなオヤジ(おばさんも)たち。
年のためか、薄れ行く記憶を蘇えさせてくれる。そうだ、あのときはこうだったんだ!と。
当時の記憶が蘇り感傷に浸ることができると思う。再発見もあるかも。。。
もう一つは、Weather Reportを聴き始めた人や、これから聴こうと思ってる人。
偉大なるWeather Reportを、この限られた紙面に納めるのは無理だともうが、各時代時代
良くまとめられていて、Weather Reportの入門書としては最高だともう。まさしくAll About!
最後に個人的には、ジャコやピーターが在籍したバンドとしての全盛期、Black Marketから
Night Passageあたりが一番好きな時代です。そのあたりの時代の事が、多く書かれているのも
うれしい限りです。
一つ目は、リアルタムにWeather Reportを体験した、私みたいなオヤジ(おばさんも)たち。
年のためか、薄れ行く記憶を蘇えさせてくれる。そうだ、あのときはこうだったんだ!と。
当時の記憶が蘇り感傷に浸ることができると思う。再発見もあるかも。。。
もう一つは、Weather Reportを聴き始めた人や、これから聴こうと思ってる人。
偉大なるWeather Reportを、この限られた紙面に納めるのは無理だともうが、各時代時代
良くまとめられていて、Weather Reportの入門書としては最高だともう。まさしくAll About!
最後に個人的には、ジャコやピーターが在籍したバンドとしての全盛期、Black Marketから
Night Passageあたりが一番好きな時代です。そのあたりの時代の事が、多く書かれているのも
うれしい限りです。
ライヴ・アット・モントルー 1976 [DVD]
演奏は期待を裏切らない凄さですが、アップばかりの映像があまりにも残念です。カメラワークに難あり、というか、難があり過ぎ。ここまで各メンバーの顔や手のアップの映像ばかりに終始されても、ステージの全体の様子が観たくなる、知りたくなるばかりでストレスが溜まります。「アップしか撮らない。」のではなく、おそらく、「アップしか撮れない。」状況だったのではないでしょうか。うーん、もったいない・・・。Jacoが好きな私としては、「Barbary Coast」や「Black Market」、ラストの「Gibraltar」での凄いベースを聴かせているところでほとんど映像がないのがガッカリです。
しかし、収録曲はカッコいいです。だんだん盛り上がってくる感じで、ドラムとパーカッションのデュエット(特にBadrenaの謎の怪人振りがなんともいい感じです。)から、美しいピアノとサックスのデュエットと、「Badia」、「Gibraltar」の流れが特にカッコいいと思います。他のメンバーのデュェットに比べると、Jacoのソロは少し硬い感じかもしれません。Punkっぽいエンディングは新鮮ですが。
とにかく、アップばかりの映像が残念。Weather Reportの映像であれば、メンバーは違いますが、「Forecast Tomorrow」のDVDの方が断然楽しめます。デビューしたばかりのJacoの映像であれば、「Trilogue」の方がたくさん観られます(フィラデルフィア・フィリーズの帽子のJacoもカッコいいです。)。
曲がカッコいいので評価は星3つにしていますが、映像だけであれば、その半分の星1.5になると思います。
しかし、収録曲はカッコいいです。だんだん盛り上がってくる感じで、ドラムとパーカッションのデュエット(特にBadrenaの謎の怪人振りがなんともいい感じです。)から、美しいピアノとサックスのデュエットと、「Badia」、「Gibraltar」の流れが特にカッコいいと思います。他のメンバーのデュェットに比べると、Jacoのソロは少し硬い感じかもしれません。Punkっぽいエンディングは新鮮ですが。
とにかく、アップばかりの映像が残念。Weather Reportの映像であれば、メンバーは違いますが、「Forecast Tomorrow」のDVDの方が断然楽しめます。デビューしたばかりのJacoの映像であれば、「Trilogue」の方がたくさん観られます(フィラデルフィア・フィリーズの帽子のJacoもカッコいいです。)。
曲がカッコいいので評価は星3つにしていますが、映像だけであれば、その半分の星1.5になると思います。