キングダム・オブ・ヘブン 公式完全ガイド
映画には賛否両論あると思いますが、
映画版では全く語られていないストーリーや各登場人物の背景も解説されています。
脚本を作るにあたっての過程やストーリーボードの一例、キャスティングの経緯、
そして衣装・武器・美術セットのデザインや当時の戦法・武器に関する解説の他にも、
十字軍の大まかな歴史や参考文献も紹介されています。
その他にも、十字軍や騎士物語を題材とした他の映画タイトルが参考に幾つか紹介されています。
映画に出てくるシーンや撮影風景の写真、衣装やセットのデザイン画、
そして十字軍に関する絵画も多く掲載されています。
映画製作の裏側を詳しく知ることもできますし、
歴史ものの映画が好きな方には良いのではないでしょうか。
読み応え十分の良書です。
(個人的には、気になっていたボードワン4世役の
エドワード・ノートン氏の紹介がないのは少々残念ですが…)
映画版では全く語られていないストーリーや各登場人物の背景も解説されています。
脚本を作るにあたっての過程やストーリーボードの一例、キャスティングの経緯、
そして衣装・武器・美術セットのデザインや当時の戦法・武器に関する解説の他にも、
十字軍の大まかな歴史や参考文献も紹介されています。
その他にも、十字軍や騎士物語を題材とした他の映画タイトルが参考に幾つか紹介されています。
映画に出てくるシーンや撮影風景の写真、衣装やセットのデザイン画、
そして十字軍に関する絵画も多く掲載されています。
映画製作の裏側を詳しく知ることもできますし、
歴史ものの映画が好きな方には良いのではないでしょうか。
読み応え十分の良書です。
(個人的には、気になっていたボードワン4世役の
エドワード・ノートン氏の紹介がないのは少々残念ですが…)
キングダム・オブ・ヘブン(ディレクターズ・カット) [Blu-ray]
寒村の鍛冶屋から聖地エルサレムを守る騎士となるまで、バリアンの魂の遍歴を描いた、壮大な歴史劇です。
冒頭、妻の葬儀の無残なこと・・・憐れみを示すべき僧侶の態度が、時代の混乱と救いを求める民衆の喘ぎとの落差を見せます。
聖書に「天の王国はすでに来ている、それは人の心の中にある。」とあります。バリアンの父親が正義や愛を、騎士道を貫くことを徹底的に教え込もうとするのは、その原則を理解しなければ、エルサレムを巡るせめぎ合いは単なる権力闘争に過ぎないことを知り尽くしていたからでしょう。
バリアンは父の願い通り、ささやかでも宗教や人種を超えて楽土の建設に励みます。また、たどり着いた十字架の地で亡き妻の魂を思い、自身も平安を得ます。
しかし恐れていた通り、エルサレム王の死によってイスラム教徒との戦いが再燃してしまいます。バリアンが王妹の求婚を断るのも
父と同じ理解に立ったからであって、彼女の選択はたちまち血で血を洗う紛争を引き起こします。
ラストで再び自分は鍛冶屋だと名乗るバリアン、彼の心はキングダム・オブ・ヘブン:天の王国はいかなるものか、確信を得たように見えました。
エルサレムを含むパレスチナの地は十字軍遠征終了後、20紀初頭まで各宗教の聖地として巡礼を受け入れ、平和に過ごしてきました。
今世紀に入ってから起きたパレスチナ紛争がこの映画を暗く、複雑なものにしていると思いました。
冒頭、妻の葬儀の無残なこと・・・憐れみを示すべき僧侶の態度が、時代の混乱と救いを求める民衆の喘ぎとの落差を見せます。
聖書に「天の王国はすでに来ている、それは人の心の中にある。」とあります。バリアンの父親が正義や愛を、騎士道を貫くことを徹底的に教え込もうとするのは、その原則を理解しなければ、エルサレムを巡るせめぎ合いは単なる権力闘争に過ぎないことを知り尽くしていたからでしょう。
バリアンは父の願い通り、ささやかでも宗教や人種を超えて楽土の建設に励みます。また、たどり着いた十字架の地で亡き妻の魂を思い、自身も平安を得ます。
しかし恐れていた通り、エルサレム王の死によってイスラム教徒との戦いが再燃してしまいます。バリアンが王妹の求婚を断るのも
父と同じ理解に立ったからであって、彼女の選択はたちまち血で血を洗う紛争を引き起こします。
ラストで再び自分は鍛冶屋だと名乗るバリアン、彼の心はキングダム・オブ・ヘブン:天の王国はいかなるものか、確信を得たように見えました。
エルサレムを含むパレスチナの地は十字軍遠征終了後、20紀初頭まで各宗教の聖地として巡礼を受け入れ、平和に過ごしてきました。
今世紀に入ってから起きたパレスチナ紛争がこの映画を暗く、複雑なものにしていると思いました。