The Inconsolable Secret Deluxe Edition
アメリカのシンフォニックロックバンド、グラス・ハマーの8th。2005年作
このバンドの核をなすのは、マルチプレーヤーのフレッド・シェンデルとスティーブ・バーブのオヤジ2人組。
プログレオタク友から、ついにはアメリカを代表するシンフォバンドとなったという。
今回のジャケはロジャー・ディーンその人。Yesをリスペクトする彼らの夢がついに叶ったということか。
CD2枚組、計100分弱という本作は、これまでになく70年代風の質感を増した雰囲気で、
ELP風のキーボードにYES風コーラスワークなど…それらを現代のシンフォ感覚で構築し直したという作風。
大曲における密度は、傑作「CHRONOMETREE」あたりに比べるとやや薄いが、
その分ゴリ押しではないゆるやかな叙情とキャッチーなメロディアスさが際立っていて、
音色豊富なキーボードワークと美しいストリングス、それに女性コーラスに混声合唱などが合わさり、
壮大かつマイルドなシンフォニックロックを形作っている。ゆったりと聴ける大作です。
2013年の再発盤は、現メンバーの手で再録されたボーナスDiscを加えた3枚組となっている。
このバンドの核をなすのは、マルチプレーヤーのフレッド・シェンデルとスティーブ・バーブのオヤジ2人組。
プログレオタク友から、ついにはアメリカを代表するシンフォバンドとなったという。
今回のジャケはロジャー・ディーンその人。Yesをリスペクトする彼らの夢がついに叶ったということか。
CD2枚組、計100分弱という本作は、これまでになく70年代風の質感を増した雰囲気で、
ELP風のキーボードにYES風コーラスワークなど…それらを現代のシンフォ感覚で構築し直したという作風。
大曲における密度は、傑作「CHRONOMETREE」あたりに比べるとやや薄いが、
その分ゴリ押しではないゆるやかな叙情とキャッチーなメロディアスさが際立っていて、
音色豊富なキーボードワークと美しいストリングス、それに女性コーラスに混声合唱などが合わさり、
壮大かつマイルドなシンフォニックロックを形作っている。ゆったりと聴ける大作です。
2013年の再発盤は、現メンバーの手で再録されたボーナスDiscを加えた3枚組となっている。
LEX LIVE [DVD]
アメリカのシンフォニックロックバンド、グラス・ハマーのライブDVD。2004作
7作目のアルバム「LEX REX」発表後のステージで、アルバムからの曲をメインに過去の曲なども演奏。
メンバーは皆いいおっさんな感じで、いかにもプログレマニアが枠を超えて凄いバンドになったという色を感じさせる。
音の方はYesを今風にしたような分かりやすい雰囲気で、シンフォ好きなら問題なく楽しめるだろう。
三人の女性Voが座ったまま歌っているのがどうにもやる気がなさげだが、このバンドのステージングに関しては、
冷徹なプロの雰囲気という感じではなくプログレファンのための発表会のような赴きがあるので、これはこれでいいのだろう。
ライブ映像作としては、あまりにも素人臭いカメラワークや、会場のせいだろうが、アマチュアっぽいサウンドプロダクションもいただけない。
7作目のアルバム「LEX REX」発表後のステージで、アルバムからの曲をメインに過去の曲なども演奏。
メンバーは皆いいおっさんな感じで、いかにもプログレマニアが枠を超えて凄いバンドになったという色を感じさせる。
音の方はYesを今風にしたような分かりやすい雰囲気で、シンフォ好きなら問題なく楽しめるだろう。
三人の女性Voが座ったまま歌っているのがどうにもやる気がなさげだが、このバンドのステージングに関しては、
冷徹なプロの雰囲気という感じではなくプログレファンのための発表会のような赴きがあるので、これはこれでいいのだろう。
ライブ映像作としては、あまりにも素人臭いカメラワークや、会場のせいだろうが、アマチュアっぽいサウンドプロダクションもいただけない。
LIVE AT BELMONT [DVD]
アメリカのシンフォニックロックバンド、グラス ハマーのライブDVD。2006作
DVD作品としても2作目となる本作はテネシー州のベルモント大学における国際イベントでのステージを収録。
中心人物である巨漢のシンセ奏者とベーシスト、ドラム、それに新加入のギターに加え、
ヴォーカルは、アメリカのシンフォニックバンドの旗手SALEM HILLのメンバーがとる。
ステージ向かって左には、ヴァイオリン、ヴィオラ、チェロのストリングストリオに
ときにリードもとる女性コーラスが三人。楽曲は現時点での最新「The Inconsolable Secret」からと、
「Lex Rex」「Shadowland」からも演奏。長い曲の中にも、YESばりのキャッチーさとコーラスワーク、
そしてテクニカルな見せ場を盛り込みつつ、メロディアスかつドラマティックに聴かせる。
優雅なストリングスの音色に女性の歌声が重なると、シンフォニックな楽曲が華やかに彩られ、
さらに後半では同大学の150人もの混成コーラス隊(9割が女性)が現れる様はなかなか圧巻。
メンバーの服装が普段着であったり、コーラス隊の歌声がややぎこちなかったりと、
DVD作品としての完成度にはやや難があるが、こうした大きなステージでマニアックなプログレ曲が
大々的に演奏されるというのは、それだけでも意義のあることだろう。
DVD作品としても2作目となる本作はテネシー州のベルモント大学における国際イベントでのステージを収録。
中心人物である巨漢のシンセ奏者とベーシスト、ドラム、それに新加入のギターに加え、
ヴォーカルは、アメリカのシンフォニックバンドの旗手SALEM HILLのメンバーがとる。
ステージ向かって左には、ヴァイオリン、ヴィオラ、チェロのストリングストリオに
ときにリードもとる女性コーラスが三人。楽曲は現時点での最新「The Inconsolable Secret」からと、
「Lex Rex」「Shadowland」からも演奏。長い曲の中にも、YESばりのキャッチーさとコーラスワーク、
そしてテクニカルな見せ場を盛り込みつつ、メロディアスかつドラマティックに聴かせる。
優雅なストリングスの音色に女性の歌声が重なると、シンフォニックな楽曲が華やかに彩られ、
さらに後半では同大学の150人もの混成コーラス隊(9割が女性)が現れる様はなかなか圧巻。
メンバーの服装が普段着であったり、コーラス隊の歌声がややぎこちなかったりと、
DVD作品としての完成度にはやや難があるが、こうした大きなステージでマニアックなプログレ曲が
大々的に演奏されるというのは、それだけでも意義のあることだろう。
Glass Hammer
複雑なプロットと凝った設定を、さらに仕掛けをほどこした語りで綴る、現代SFの傑作。
二重三重の入れ子構造を持ったスタイルによって時系列がバラバラに再構成されてストーリーが展開する。と書くと読みにくそう、分りにくそう、ということになるのだが、一つヒントを教えると映像関係の用語を理解していると混乱はしないハズ。
現代SFの例にならって明らさまな説明というものされない。作中に出てくる新興宗教の教義や儀式なども最初はよく分らないのだが、チラリチラリと言及される事物を読み解きながらページをめくっていくと、世界と物語がずしりとした手応えを持って現れてくる。そういう意味では速読を許さない。
暗い物語の中で一ヶ所、光にあふれたシーンがあって、そのシーンの穏やかな詩情は忘れられない。作品全体でみてもこのシーンは文字通りのハイライトを示している。
一つ、これは言っても仕方がないが、作中では再生メディアとしてビデオが使われていて、これが今読むと時代を感じさせてしまう。瑣末なことだが、白ける人は白けるかも。
二読三読を要求する、ジーターの才気と野心がほとばしる最高傑作。どこかで見かけた折には迷わず入手すること。
二重三重の入れ子構造を持ったスタイルによって時系列がバラバラに再構成されてストーリーが展開する。と書くと読みにくそう、分りにくそう、ということになるのだが、一つヒントを教えると映像関係の用語を理解していると混乱はしないハズ。
現代SFの例にならって明らさまな説明というものされない。作中に出てくる新興宗教の教義や儀式なども最初はよく分らないのだが、チラリチラリと言及される事物を読み解きながらページをめくっていくと、世界と物語がずしりとした手応えを持って現れてくる。そういう意味では速読を許さない。
暗い物語の中で一ヶ所、光にあふれたシーンがあって、そのシーンの穏やかな詩情は忘れられない。作品全体でみてもこのシーンは文字通りのハイライトを示している。
一つ、これは言っても仕方がないが、作中では再生メディアとしてビデオが使われていて、これが今読むと時代を感じさせてしまう。瑣末なことだが、白ける人は白けるかも。
二読三読を要求する、ジーターの才気と野心がほとばしる最高傑作。どこかで見かけた折には迷わず入手すること。
Ode to Echo
コンスタントにアルバムを出し続けるアメリカのプログレバンドです。
キャロル・キングがモンキーズに書いたらしい曲を取り上げたのには驚いたが、これも彼らのルーツのひとつなんでしょう。
前作”Perilous”はアルバム全体で組曲みたいでしたが、今回は曲それぞれが独立して、さらに聴きやすくなってます。
イエスのものまね芸人みたく言われることもありますが、実際ヴォーカルの人は本家イエスに参加しちゃいました。
今回はイエス離れ?というか、よりオリジナリティや聴きやすさを追求しつつ、もはや伝統芸能となったプログレ技もちゃんと披露してくれてます。
はじめメロディが弱くて印象に残らないかな?なんて思いましたが、何度もドライブ中にかけ流しにしているうちに、ちょうどいい感じだな、なんて思って後から好きになりました。
キャロル・キングがモンキーズに書いたらしい曲を取り上げたのには驚いたが、これも彼らのルーツのひとつなんでしょう。
前作”Perilous”はアルバム全体で組曲みたいでしたが、今回は曲それぞれが独立して、さらに聴きやすくなってます。
イエスのものまね芸人みたく言われることもありますが、実際ヴォーカルの人は本家イエスに参加しちゃいました。
今回はイエス離れ?というか、よりオリジナリティや聴きやすさを追求しつつ、もはや伝統芸能となったプログレ技もちゃんと披露してくれてます。
はじめメロディが弱くて印象に残らないかな?なんて思いましたが、何度もドライブ中にかけ流しにしているうちに、ちょうどいい感じだな、なんて思って後から好きになりました。