MBO 経営陣による上場企業の戦略的非公開化
同じ著者のM&Aファイナンスは名著の評判が高く、各所で参考文献として引用されている。その評判を当てにして購入したものの、前作に比べ著者たちの業務宣伝と化した感が濃い印象は否めない。
前半は著者の笹山氏がディールの概説を記し、後半は弁護士が法務の概説を記述している。インサイダー取引をはじめとする法務などの手続き上の注意点と、そこへ絡む著者たちアドバイザリーの役割の解説が大半。どちらかというと事業会社の経営陣へMBOを勧めるのが目的ともとれる表現が多い。
本書のいい点は概説書としては簡潔にまとまっているところだが、重要な箇所を抜いてあるので初心者向けの紹介にしか使えないのが難点である。著者の所属するアドバイザー業務の企業の役割紹介に終始するのではなく、PEファンドをはじめ重要な役目を担うプレイヤーの視点で説明する部分を大きく取り上げてほしかった。また、具体的なディールの詳細紹介のサンプルがあればより理解しやすくなったことと思われる。ただし概説書としてはよくできており、興味ある読者には一読に値する。
前半は著者の笹山氏がディールの概説を記し、後半は弁護士が法務の概説を記述している。インサイダー取引をはじめとする法務などの手続き上の注意点と、そこへ絡む著者たちアドバイザリーの役割の解説が大半。どちらかというと事業会社の経営陣へMBOを勧めるのが目的ともとれる表現が多い。
本書のいい点は概説書としては簡潔にまとまっているところだが、重要な箇所を抜いてあるので初心者向けの紹介にしか使えないのが難点である。著者の所属するアドバイザー業務の企業の役割紹介に終始するのではなく、PEファンドをはじめ重要な役目を担うプレイヤーの視点で説明する部分を大きく取り上げてほしかった。また、具体的なディールの詳細紹介のサンプルがあればより理解しやすくなったことと思われる。ただし概説書としてはよくできており、興味ある読者には一読に値する。