勝手にしやがれ
もう少し詳しい説明でも良いと思うところも散見されますが、全体的にまずまずだと思います。私はパトリシアが「無と悲しみがあるうち、私は悲しみを選ぶ。」といったのに対しミシェルの「そんなんじゃだめだ、オール・オア・ナッシングでなければ」という件をぜひフランス語のまま理解したいと思ったので、それだけでも十分元は取れたと思っています。
勝手にしやがれ【字幕版】 [VHS]
久しぶりに見ました。ですが今見ても全然古さを感じさせないところがすごいですね。それどころか見るたびに新しい発見があります。ごく単純なストーリーの底に普遍的なものが流れているからなのでしょう。この映画に代表されるような常軌を逸するほどのやさしさを持った男はフランス映画によく出てきますが、悲しいことに女にとってはそのやさしさが疎ましくなるときがあるのですよね。しかしこの男はほかの誰もが出来なかったことをやってのけました。それが「不老不死で死ぬ」ことだったのです。それはまさにこの映画が長年見つづけられているということで証明しています。
勝手にしやがれ [DVD]
最初にこの歴史的な作品を観たのは、ちょうど二十歳のときでしたが、正直、いまひとつ内容が理解できていませんでした。変な話し、ベッド・シーンが異様に長いなという印象が強すぎて(笑)。
だけど、ここ数年でだいぶ印象が変わったというか、こんなにカッコイイ映画だったとは!!
当時の若者の、保守的(良質)なフランス映画に対する憤りは、現代人の私には想像することしかできないんですが、おそらく、現在進行形の「ストリート」が撮れていないことへの不満が、いわゆるヌーヴェル・ヴァーグ運動につながったのかな、とは思いますね。
そんな、「ストリート」精神あふれるヌーヴェル・ヴァーグの作品群のなかでも、『勝手にしやがれ』のやりたい放題というか、ベルモンドのアナーキーな傍若無人ぶりには、コンプラ全盛の現代だからこそ、ハッとするものがあるのかも。
おもえば、あれほど世界の若者文化を牽引してきたROCKでさえ、なんだか煮詰まっている気がしてならないし(JAZZみたいに「あの頃の巨匠」の話しばかりじゃん)、昔みたいに「自由」や「反抗」が若者にウケない時代なのかな、とは最近特に痛感しています。なんとも寂しいかぎりですが!!!
だけど、ここ数年でだいぶ印象が変わったというか、こんなにカッコイイ映画だったとは!!
当時の若者の、保守的(良質)なフランス映画に対する憤りは、現代人の私には想像することしかできないんですが、おそらく、現在進行形の「ストリート」が撮れていないことへの不満が、いわゆるヌーヴェル・ヴァーグ運動につながったのかな、とは思いますね。
そんな、「ストリート」精神あふれるヌーヴェル・ヴァーグの作品群のなかでも、『勝手にしやがれ』のやりたい放題というか、ベルモンドのアナーキーな傍若無人ぶりには、コンプラ全盛の現代だからこそ、ハッとするものがあるのかも。
おもえば、あれほど世界の若者文化を牽引してきたROCKでさえ、なんだか煮詰まっている気がしてならないし(JAZZみたいに「あの頃の巨匠」の話しばかりじゃん)、昔みたいに「自由」や「反抗」が若者にウケない時代なのかな、とは最近特に痛感しています。なんとも寂しいかぎりですが!!!
勝手にしやがれ [Blu-ray]
ブルーディスクで出たので購入した。20数年ぶり通算3度目の鑑賞となった。
中学生から映画好きで、傑作ということで大昔、期待して見た記憶がある。
当時の感想も、今までにないようなテンポで斬新な映画との印象はあるが、ストーリー自体はありきたりで、
今回の鑑賞も見終わった後の印象は同じであった。
しかし、あのゴダールが映画的テクニックは斬新だが、おしゃれなセリフを散りばめただけの映画を撮るとは思えなく、少し考えてみた。
そしてこの映画は主題は、結構単純じゃないかと思い当たった。
ゴダールは左翼である。資本主義には迎合しない。
そしてこの映画の主人公は「アホなフランス男」と「自分の事しか考えないアメリカ娘」。
単純な構図であった。資本主義の象徴としてのアメリカ娘。
だからアホなフランス男は娘に振り回されて、裏切られて、最後の最後に「うんざりだ」と言う
(以前の字幕は「最低だ」だったような記憶が・・・・この解釈にはこっちの方がふさわしいのに)。
そしてだめ押し的に警官が娘に向かって言う「あんたのことだよ」と。
この言葉はゴダール自身がアメリカに向かって発した言葉なのかなと・・・。
この映画は、テクニカル面での賛辞ばかりで、他は「かっこいい」だの抽象的な論評しか聞かないけど、
ゴダールは本当に、そのような表面的なだけの映画を撮ったのだろうか?
ゴダールが口を開くとはないだろうから、推測するしかないのだけど.....
中学生から映画好きで、傑作ということで大昔、期待して見た記憶がある。
当時の感想も、今までにないようなテンポで斬新な映画との印象はあるが、ストーリー自体はありきたりで、
今回の鑑賞も見終わった後の印象は同じであった。
しかし、あのゴダールが映画的テクニックは斬新だが、おしゃれなセリフを散りばめただけの映画を撮るとは思えなく、少し考えてみた。
そしてこの映画は主題は、結構単純じゃないかと思い当たった。
ゴダールは左翼である。資本主義には迎合しない。
そしてこの映画の主人公は「アホなフランス男」と「自分の事しか考えないアメリカ娘」。
単純な構図であった。資本主義の象徴としてのアメリカ娘。
だからアホなフランス男は娘に振り回されて、裏切られて、最後の最後に「うんざりだ」と言う
(以前の字幕は「最低だ」だったような記憶が・・・・この解釈にはこっちの方がふさわしいのに)。
そしてだめ押し的に警官が娘に向かって言う「あんたのことだよ」と。
この言葉はゴダール自身がアメリカに向かって発した言葉なのかなと・・・。
この映画は、テクニカル面での賛辞ばかりで、他は「かっこいい」だの抽象的な論評しか聞かないけど、
ゴダールは本当に、そのような表面的なだけの映画を撮ったのだろうか?
ゴダールが口を開くとはないだろうから、推測するしかないのだけど.....