太陽がもったいない (単行本)
作家としての観察眼が植物を育てる経験を切り口にして、人生の取説になっています。等身大のエッセイで、植物を育てることへの愛が生きること、人生のことを考えることにまではみ出してきます。著者の観察眼、考え方がいろいろと表現されている。自己啓発の匂いもないし、そういうのが嫌いな人も大丈夫です。著者の初エッセイですね。
この世は二人組ではできあがらない (新潮文庫)
帯に「無冠の帝王」とあるのは、今まで芥川賞に3回ノミネートされたからでしょうか。
主人公は1978年生まれの女の子。小説家志望で、大学を出たあとに専門学校に通ったり、生活のためにアルバイトや事務の仕事をしたりしながら、小説を書いて賞に応募しています。
これは私の勝手な想像なのですが、おそらく主人公の境遇は、山崎ナオコーラさんご自身のかつての境遇に近いのではないかと思います。そのためか、主人公の内面描写は非常にリアルです。
同い年の恋人との関係や、仕事のこと、家族との関係、将来への不安などで悩みつつも、徐々に自分の立ち位置を見つけて強くなっていく。若い女性の成長小説と言っても良いと思います。
文章は、一つ一つのセンテンスが短く、小気味よいです。また、20代、30代の若い女性の純粋さが新鮮で好ましく感じられます。
ちょっと残念なのは、ストーリー展開が「淡々と」していることです。恋人との関係が一番の主題だと思いますが、その恋人と別れる場面も、あまり大きな盛り上がりもなく、あっさりとしています。誰かの日記を「飛ばし飛ばし」読んでいるような感じです。感情を押し殺しているような印象を持ちました。
読後感は悪くないのですが、少し時間が経ったら内容を思い出せなくなりそうな予感もしています。後に残るタイプの本ではなく、手軽に楽しめる本だと思います。
主人公は1978年生まれの女の子。小説家志望で、大学を出たあとに専門学校に通ったり、生活のためにアルバイトや事務の仕事をしたりしながら、小説を書いて賞に応募しています。
これは私の勝手な想像なのですが、おそらく主人公の境遇は、山崎ナオコーラさんご自身のかつての境遇に近いのではないかと思います。そのためか、主人公の内面描写は非常にリアルです。
同い年の恋人との関係や、仕事のこと、家族との関係、将来への不安などで悩みつつも、徐々に自分の立ち位置を見つけて強くなっていく。若い女性の成長小説と言っても良いと思います。
文章は、一つ一つのセンテンスが短く、小気味よいです。また、20代、30代の若い女性の純粋さが新鮮で好ましく感じられます。
ちょっと残念なのは、ストーリー展開が「淡々と」していることです。恋人との関係が一番の主題だと思いますが、その恋人と別れる場面も、あまり大きな盛り上がりもなく、あっさりとしています。誰かの日記を「飛ばし飛ばし」読んでいるような感じです。感情を押し殺しているような印象を持ちました。
読後感は悪くないのですが、少し時間が経ったら内容を思い出せなくなりそうな予感もしています。後に残るタイプの本ではなく、手軽に楽しめる本だと思います。
人のセックスを笑うな (河出文庫)
と皆様言っておりますが
逆にそれが良い小説。
感情移入が出来ない
キャラ設定が薄く魅力が無い
などと皆様言っておりますが
感情などどうこうなんて必要ないのです。
愛する人が死んでしまう、ああ悲しいなどの小説ではないのです。
読み手の人生経験で捉え方が変わってしまう。
そんなほっこりする話。
逆にそれが良い小説。
感情移入が出来ない
キャラ設定が薄く魅力が無い
などと皆様言っておりますが
感情などどうこうなんて必要ないのです。
愛する人が死んでしまう、ああ悲しいなどの小説ではないのです。
読み手の人生経験で捉え方が変わってしまう。
そんなほっこりする話。