ヴェルヴェット・アンダーグラウンド&ニコ もっとも嫌われもっとも影響力のあったアルバム (P‐Vine BOOKs)
私は熱心なロックファンというわけではなくて、VUに影響を受けたとされる77年以降のパンク・ミュージックも苦手な部類に入るのですが、『Velvet Underground&Nico』はもう本当に大好きなアルバムで、同時にこのアルバムを世に送り出したルー・リードもジョン・ケイルもスターリング・モリソンもモーリン・タッカーもニコも、もちろんアンディー・ウォーホルも、このアルバムに関わった人間が愛おしいくらいに思えるほど、1stバナナが大好きです。
暗く陰鬱な雰囲気をまとった(というかそのように装うしかなかった)VUのイメージ、そして前衛的で卑猥な内容を扱った音楽だと批評家たちから攻撃され、正しい耳のリスナーを獲得する前にラジオ局からも完全に無視され、妥当な評価すら与えられることなく、さまざまな不運が重なってロック史の淵に一度は追いやられた1stバナナ。もはや伝説ともいえるアルバムにまつわる話がゴロゴロと、まるで鉱山から発掘された宝石のように彼らを内側から輝かせるような本がついに出たのか!と期待したのですが、個人的にはあまり興味のない話に数十ページも費やされていたことが残念でした。
どういうことかと言いますと、この本の著者はミュージシャンなので、僕が影響を受けたアーティストは〜とか、十代の僕がこれこれのアルバムに出会って〜、という「余談」がけっこう多いです。著者自身が「余談になるが〜」と何度も断っているのですが、これがほんとうに余談であります。もうひとつ、レコーディングに関する話のところで、エンジニアに関する経歴紹介にかなりのページが割いてあります。確かにディランやサイモン&ガーファンクルの名前が登場してなかなか興味深い内容なのですが、ちょっとマニアなロックファン向けかも?すこし退屈に感じました。あと、誰の証言をとっても結局のところ定かではない製作費について最初に結論を言いながら、だらだらと書き続けているのもどうかと思いました...。
というか、私はこのアルバムにまつわる、これまで語られることのなかったこれこそほんとうの秘話のようなものを期待していたのですが、これまで彼らについて言われてきたこと、インタビューの総まとめといった感じです。たまーに知らなかったエピソードが出て来てにんまりしてしまう程度のもので、それ以下でもそれ以上でもありませんでした。ひとつひとつの曲について解説された章はとても面白かったです。ロックに精通されているかたが読んだらもっと違う印象をもたれるかと思いますが、素人目からですとこのような感想になります。
暗く陰鬱な雰囲気をまとった(というかそのように装うしかなかった)VUのイメージ、そして前衛的で卑猥な内容を扱った音楽だと批評家たちから攻撃され、正しい耳のリスナーを獲得する前にラジオ局からも完全に無視され、妥当な評価すら与えられることなく、さまざまな不運が重なってロック史の淵に一度は追いやられた1stバナナ。もはや伝説ともいえるアルバムにまつわる話がゴロゴロと、まるで鉱山から発掘された宝石のように彼らを内側から輝かせるような本がついに出たのか!と期待したのですが、個人的にはあまり興味のない話に数十ページも費やされていたことが残念でした。
どういうことかと言いますと、この本の著者はミュージシャンなので、僕が影響を受けたアーティストは〜とか、十代の僕がこれこれのアルバムに出会って〜、という「余談」がけっこう多いです。著者自身が「余談になるが〜」と何度も断っているのですが、これがほんとうに余談であります。もうひとつ、レコーディングに関する話のところで、エンジニアに関する経歴紹介にかなりのページが割いてあります。確かにディランやサイモン&ガーファンクルの名前が登場してなかなか興味深い内容なのですが、ちょっとマニアなロックファン向けかも?すこし退屈に感じました。あと、誰の証言をとっても結局のところ定かではない製作費について最初に結論を言いながら、だらだらと書き続けているのもどうかと思いました...。
というか、私はこのアルバムにまつわる、これまで語られることのなかったこれこそほんとうの秘話のようなものを期待していたのですが、これまで彼らについて言われてきたこと、インタビューの総まとめといった感じです。たまーに知らなかったエピソードが出て来てにんまりしてしまう程度のもので、それ以下でもそれ以上でもありませんでした。ひとつひとつの曲について解説された章はとても面白かったです。ロックに精通されているかたが読んだらもっと違う印象をもたれるかと思いますが、素人目からですとこのような感想になります。