テレビで放映された直後、私は自宅のある東京から、博多まで行って、船に乗り、釜山/慶州を旅してきました。ドラマ海峡の主人公の足取りをたどり、彼らのいた場所を訪ねてみたかったのです。旅行中はドラマのことばかり考えていました。まるで夢遊病者のようにドラマの舞台をさまよってきたのです。たしかに、DVDを見直すと、演技とか脚本とか、細かいところで、粗いなと思う部分もあります。しかし、実際にあった話に基づいている重み(たとえフィクションであっても、あの時代彼らのように引き裂かれた人々は多くいたであろうという歴史の重みというか・・・)と現代史の真実性が圧倒的な力で、私を半世紀前の彼らの世界に引き込んでいきました。冷静な批評とか感想とかは不可能です。理屈や理性を超えて、私の心を打った感動のドラマです。
PFFで史上初となる4冠受賞した李相日監督のデビュー作である
本作『青~chong~』は、もちろん自主製作映画なわけですが、完全に
そのレベルを超えてしまっています。すごいの一言しかない。
李相日監督と言えば、今や『フラガール』で有名となった監督ですが、
『フラガール』は監督の本来の流れではなく、この『青~chong~』や、
『スクラップ・ヘブン』などが本来の監督の流れの作品と言えます。
監督本人もある雑誌の対談でそう語っていました。
つまり、このデビュー作こそが李相日監督の原点であり、映画で「やり
たいこと」の核なのです。
『フラガール』で李相日監督の作品に興味を持った方は、ぜひこの作品から
観てみてください。そして、『フラガール』とは180度違う内容ですが、
『スクラップ・ヘブン』も観てみてください。
もし、入りにくかったら、脚本に
宮藤官九郎、原作村上龍の『69』から
入ってみてはいかがでしょうか。
Nakamaru Yuichi's drama guide book.
A must-buy for his fans.
I bought this one for my friend and she loves it so much.
There are many interesting pictures in it, the handsome Nakamaru and silly Nakamaru.