マヤキョウコ(姉)と真野あずさ(妹)は良く似た顔で最初は混同していました。(姉)のほうがふくよかな顔つきで温情のある御宿のおかみさん役にぴったりだと思いました。人情豊かなハッピーエンドの話で心が洗われるストーリです。
「秋の蛍」では亡くなられたハナ肇のやくざから抜けようとした船頭役と元岡引の番頭(花沢徳衛)役がよかった。
「江戸は花」は結納金50の両返還をめぐっての冤罪話には最近のドラマにはない人情味あふれるハッピーエンドの話で心が洗われました。
作家平岩氏は御宿かわせみのような短編にこそ素晴らしい実力を発揮されるが、長編となるとアップアップな面が出てくるように思われます。むろん私はどちらの作品も大好きですけれども、突き詰めるとそのような気がいたします。よって☆は四つとさせていただきます。
NHK大河ドラマ第10作となる「新・
平家物語」。
リアルタイムで放送された頃は,私はまだ生まれたばかりだったので,当然,視聴する機会はなかった。
その後,古典平家の世界に感銘を受け,吉川英治の原作も読んでいたので,総集編とは言え,すんなりストーリーが理解できた。
主役の清盛を演じる
仲代達矢の演技が素晴らしい。目配せ,語調,所作の隅々に至るまで,多情多感な清盛を見事に演じきっている。最後に福原を去るときの,「人間どもこそうたかたよ。」と嘆く言葉に,栄枯盛衰のはかなさを感じる。
他の役者陣も,見事と言うほかはない。中村勘三郎の忠盛,
山崎努の時忠,古谷一行の経盛,山本学の頼盛,原田大二郎の重盛,
緒形拳の阿部麻鳥,小沢栄太郎の信西入道,
藤田まことの朱鼻ノ伴朴,田村正和の崇徳上皇,芦田伸介の源三位頼政,林与一の義仲,高橋幸治の頼朝,滝沢修の後白河法皇・・・もう,枚挙に暇がないほどの豪華キャストで,巧みの技の如き名演技を競い,平安の王朝絵巻を再現して,我々を魅了する。
この,歴代の大河でも1,2を争うであろう名作が完全に映像が保存されていないのは,何とも残念なことである。
しかし,総集編でも,この作品の一端でも鑑賞することができるのを良しとせねばなるまい。
権力の魔力に獲りつかれた人々の,うつろいやすい心と,権力のはかなさ,もろさ,そして,それでも権力に執着する人間という生き物の愚かしさを知る名作である。
私は御宿かわせみの大ファンであると自認しています。作品はすべて持っておりますが、ことに最初テレビで放映されていた小野寺氏と真野響子氏のものが一番作品にぴったりであったと感じました。よってこの作品は☆五つです。