ゲームオーバーが「死」というゲームはよくある。しかし、これほど「死」を実感するゲームは未だにないのではないだろうか?第二次世界大戦の欧州における戦車戦をゲーム化したものだが、砲の威力、距離、命中角度によって本体を装甲を貫通されれば爆破される。この条件は敵も味方も同じなので、ゲーム開始後1分以内に「死」ということもままある。「あっ」と思った間にゲームオーバー。後には自車の残骸が残るのみだ。敵より先に見つけること。そして、回り込むこと。砲の装填や旋回速度を明暗を分ける場合もある。歩兵も登場するが歩兵の目的は索敵で歩兵により戦車は破壊されることはない。実際の戦場では歩兵が戦車に立ち向かうのは勲章モノの英雄的な行為だったのでよくあるゲームのような歩兵により戦車が簡単に破壊されることはほとんどなかった。この辺の設定もリアルだ。後のBizという続編が作られたが、製作
スタッフが全く違うので本作のようなリ
アリティのない凡作となってしまった。戦車好きで戦場のリ
アリティを実感されたい人にお勧めのゲーム。本作はDC版とPS版があるが、オープニングの素晴らしさやグラフィックの細かさからDC版がお薦め。是非、次世代ゲーム機でリニューアルして欲しい名作である。
待ちに待った続編がとうとう発売された
作品自体の説明はすでにされているので詳しくは述べない。
実際中身はと言うと、良いところも山ほどあり、悪いところも山ほどある。良くも悪くも「ああ、PANZER FRONTだな」と思わせてくれる。
前作より大幅に増えた大量の歩兵、戦車による大規模戦は、ただ行軍している様を見るだけでも身の毛もよだつほどの感動を与えてくれる。
滅茶苦茶シビアなミッションは健在、ト
レーニングですら簡単にクリアはできない。
歩兵の行動など、細かいところで前作より大幅に付け加えられている点が多く、戦術性の幅を広げてくれる。
逆に、大規模戦闘によるフレームレートの大幅な落ち込みは痛い。
さらに登場ステージの少なさ・華となる大戦末期の強力な兵器があまり登場せず、グラフィックの質もPS版からあまり変化が無いように見受けられる。
チュートリアルが無いのは、新兵には辛いところ。
今回のPS2版、作品のコンセプト、中身は大変素晴らしいのだが、いかんせん見た目が悪いのと取っ付きにくさで、大きく損をしているような感じがする。
だが、グラフィックと利益を追求するあまり、没個性的になってしまった昨今のコンシューマゲームなどよりは、よっぽどやりがいのある素晴らしい作品であることは間違いない。
改善点は明らかなので、そこら辺は続編に期待したい。