全3巻の中で唯一、すべてを通してゲーム(便宜上このように表現します)本編と直接つながりのない話です。内容的には、ただ単に本編付属の小説本にある「エルサレム」を約60分にまとめただけという感じで、オリジナル要素や演出上の工夫は特に見られません。
あと、エピローグで挿入歌が流れるのですが、その音づくりは極めて稚拙です。高音域が大変耳障りなのはご愛敬として、本来スローでメリハリのある楽曲であるにもかかわらず、聴感上の音圧を上げるためか、某アニメ作品に出てきたキャベツよろしく、強弱のない「のっぺらぼう」な音に仕上がっています。その割に、メインとの音量差を気にしてか、挿入歌のミキシングレベルを極端に下げています。このようなやり方はまったく理解不能です。
全体的に殺伐とした内容で、もともとあまり好きではないというのもありますが、演出上の工夫等や特典がないところにこの価格設定では、正直割高感は否めません。まずこれで減点。続いて、挿入歌の音づくりが稚拙な点を減点し、評価は星3つとします。
SILENT SCOPE3
「SILENT SCOPE3」は前作を凌ぐおもしろさです。アーケード版「狙撃」の状況設定など緊張感あるれる出来栄えになっています。ストーリーモードもステージが豊富で申し分のない内容だと思います。スコープを覗いてターゲットを捕捉する緊張感は最高です。主人公(あるいはターゲット)が動いている状態での狙撃など、ターゲットまでの距離の長短によって弾の弾道や着弾までの時間がリアルに再現されています。これはぜひガンシューティングマニアには体験してもらいたい作品です。個人的に「プロジェクト・ミ○○バ」には少々がっかりさせられたので、その分「S・S3」で楽しませてもらいます。
リップスティック [VHS]
初めてこの映画を見たのは小学生から中学生にあがるくらいでした。
男性が女性を力づくでレイプするというシーンは当時かなりショッキングな映像で、
子供心に暴力というものに対する怒り 女性にとって男性からの暴力は極めて恐ろしいものであり
何も抵抗が出来なくなる、ということを脳裏にきざみつけられた作品でした。
と同時に、主演・マーゴヘミングウェイの美しい肢体が心に焼きついた映画でもありました。
妹の敬愛する学校の教師を、一人きりの自宅にうっかり入れてしまったクリス。
妹の大好きな教師は、羊のような優しい好青年に見えたが、その下には狼の心がどす黒く宿っていた。
突如変貌した男の狂気的な暴力に、恐怖に怯えるクリス。
抵抗する気持ちも失うほど乱暴に扱われ、ベッドに縛り付けられてしまう・・・
裁判でクリスは必死に男の暴力を訴えるが、下った判定は・・・・?
レイプという極めて社会性の高いテーマを扱っているこの映画は、全体が非常に緊張感に包まれた構成が
最後まで息をぬくことなく続きます。
と同時に、主人公クリスのリップ(くちびる)のドアップから始まるオープニングといい、
主演女優の魅力もたっぷり引き出していて、エンターテイメント性(というと不謹慎な表現かもしれませんが)
も高く、男女問わず誰が見ても鑑賞に堪えうる作品に仕上がってると思います。
裁判でのうのうと虚偽の答弁を述べ、罪を逃れようとする男優のしたたかな演技も見事で、
見るものに怒りを感じさせずにはおかない。
最後には怒りが頂点に達したクリスが、男に復讐の行動をとろうとする・・・
この映画はレイプというひとつの犯罪をとおして色々なことを教えている。
男はどんなに優しそうに見えても心にどんな狂気を秘めているかわからない。
(もちろん全ての男性がそうというわけではありませんが・・・)
女性は悲しいことに自分の身を自分で守るために最新の注意を払わなければいけない。
裁判は極めて女性に対して不利という、忌むべき現実・・・
公開当時、映画館内で見ていた女性達は、ラストシーンを見て一斉に拍手喝采!!した、と聞いてます。
それほどレイプという犯罪は、女性を心も身体も傷つけるものであり、多くの女性たちが泣き寝入りをしてきた証拠でしょう。
クリスの怒りは全女性の声を代弁したものであり、だからこそこの映画は多くの人に語り継がれてきたのだと思う。
ある意味、全男性必見の映画であり、女性に対する暴力を慎む「カテ」にするべき映画である。
この名作がなぜDVDになってないのか不思議だ?
私はしょうがなくビデオテープを買いましたが、どこか早くDVDにして欲しい!!