角川映画初のオリジナル作品として発表された本作
しかしもともと脚本の鎌田敏夫のよれば最初は
松竹で制作予定だったのが角川春樹の目に留まり
角川映画として公開されることに、そして原作が必要と
言うことで鎌田さんによる小説版も書かれた
監督の斉藤光正は
西田敏行が金田一耕助を演じた
「悪魔が来りて笛を吹く」超大作「戦国自衛隊」
に続いて角川映画3本目だが前2作と同じ監督とは
思えないほどバカバカしくおかしい映画だ
しかも脚本も「戦国自衛隊」とおなじ鎌田さんだし
主演の中村雅俊と勝野洋も斉藤監督のドラマで
かつて主演を勤めていて斉藤監督との息が合っている
気がするしマダラ・カバ コンビが似合っている
DVD
ジャケットに「刑事映画史に燦然と輝く珍作品」
と書いてあるがまさにその通りの作品だ!
文字通り身を切りながら書き綴る柳美里の世界と、やはり身を切りながら歌おうとしている奥田美和子の世界とが、溶け合いながら分離しながら、切実な説得力を持って伝わってくる。良質な映画を観た後のような、爽快な重厚感。重さがいい。曲もいい。引きこもろうとする気持ちにむしろ元気をくれる、少しピリッと効いた、大事にしたい良品。買ってよかった。