前作(リメイクの原作)を知っているので、ついそのイメージで見てしまう。
ヒッチャーの一線越えた怖さというか不気味さが減り、現代風な無差別殺人者になっている感がある。 「なんでこんなに追い詰めるのか」という殺人者の素性が本当は気になるはずだが、 そんな当然な疑問が頭に浮かぶ事さえ許さない、あの狂喜さが少し足りない。 ある意味、本当にありそうな感じに収まったリメイク作品。
鬼才・エリック・レッドの脚本を、ロバート・ハーモンが綿密に映像化した傑作。車を陸送していた若者は、偶然ヒッチハイカーを拾う。しかし、そのヒッチハイカーは殺人鬼で・・・。 ヒッチハイカーの殺人鬼と、若者の価値観を殺し合いという概念で括った作品であり、殺人鬼の動機や心理は最初から最後まで、映像で説明がなされている。殺人鬼役のルトガー・ハウアーの名演技によって、文学的な要素が更に拍車をかけている。 キャッチコピーで、「心臓急停止」が有名であるが「地獄に触れる・・・青春のエピローグ」「奴は死なない・・・地獄への道連れを作るまでは」があり、作品を良く表している。ラストシーンは涙。
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