『レザボア・ドッグス』を見て
タランティーノ監督の大ファンになりこの映画を見ましたが皆さんのおっしゃる通りこの映画は彼の最高傑作です!
それは彼の作品の中でストーリーが一番秀逸という意味ではなくてストーリーと全く関係ない会話や癖のあるキャラクターなどの
タランティーノ特有の世界観が最も顕著に表れているという意味で素晴らしいからです。私も皆さんと同じようにこの映画を見終わった後、もっと
タランティーノワールドを堪能したい!と少し名残惜しい気分になりました。それだけこの映画は時間を超越して見る者を魅力する面白さを兼ね備えていると思います。
タランティーノの関わった映画のサントラベスト。だが、この一枚で一つの作品のように統一感があるのは、もともとバラエティに富んだ音楽で充満している彼の作品だからこその逆説だろう。それぞれの映画のイメージを表現したブックレット(これがとにかく恰好良い!)を見ながら聴くと、箱庭的に映画を体験した気分になれる。ただ、そのためには元の映画を観ておかなければならない。もし映画を知らない人が聴けば節操の無いオムニバスとしか思えないだろう。それでも充分面白いかもしれないが。
主だった登場人物は一人を除き全員犯罪者。
(ちなみに、その"ただ一人の一般人"を演じるのがほかならぬ
タランティーノ自身というところが面白い)
犯罪の世界に生き続ける彼らは暴力や犯罪といったものに対して拒絶反応を起こしたりする感覚が既に麻痺しており、大概の場合は表情も変えずに事を済ませようとする。
しかし、誰もが些細でばかげたミスをしてしまい、そこから生まれる三つのブラックなユーモアを、時系列をバラバラにして並べた作品。
彼らのミスからうまれる笑の質は相当ブラックなものなので、クソマジメ一辺倒の方は受け付けないでしょうが、多少なりともシャレのわかる方で、尚且つ映画が好きな方はためしに一度は見てみてください。
肝心のこの商品に関してですが、大概の洋画DVDと違って、日本も含めて数カ国の予告編が収録されているのが特色。
それ以外には特に目立った特典はありませんが、この値段なら、『パルプ・フィクション』が好きな人にとっては決して悪い買い物ではないだろう。
難点を挙げるとすれば、字幕翻訳を担当したのが戸田奈津子さんであることぐらいか。
ご存知の方もいらっしゃるかもしれないが、ベテランである戸田さんの字幕はそのほとんどが言葉遣いがやたらと古臭く、省略も多くてわかりづらい上に、元の台詞の意図を無視して全てがやたら上品に訳されており、この作品も例外ではない。
スラングに溢れたリアルな会話が魅力の
タランティーノ作品の字幕ほど戸田さんにふさわしくない仕事はなく、原語の魅力が若干損なわれてしまう形になったのは残念である。
クエンティン・タラティーノの作風は堅持されているから、細かいところにも、見所が多いですね。繰り返しみていくと新しい発見があります。血がドバドバ、過激描写も多いし、そんなに殺さんでも…と思いますが、観ていると慣れてしまうのが恐ろしい。また、黒人奴隷の歴史に踏み込んでいるのも凄い。