ドイツのゴシックメタル、リーヴズ・アイズの2013年作
ノルウェー出身の女性シンガー、リブ・クリスティンとATROCITYのメンバーによって結成され、
2004年のデビューから、毎回素晴らしいアルバムを作り続けてきたこのバンド、5作目となる本作も、
リブ嬢の美声とともに、シンフォニックなアレンジで構築されるサウンドは不変だが、
4、5分前後の楽曲を中心に、これまでよりも
コンパクトにまとめられたという印象がある。
曲によっては、デスヴォイスが多めで、メタリックなモダンさがやや前に出てきたことで
逆に北欧的な土着性は薄まったという感じがある。もちろん、ゴシックメタル的な耽美さや
これまでにあった神秘的な叙情性も残してはいるので、なかなか楽しめる好作ではあります。
今では本家THEATRE OF TRAGEDYよりもダンナでもあるアレキサンダー率いる壮大なスケールのATROCITYを楽曲隊に備え 激甘な天女ヴォイスのリヴ嬢のバンド Leaves' Eyes が輝いています。前作の名盤でもあるVinland Sagaから4年、今作はその壮大な世界観を更に極めたLeavesの奏でる独創シンフォゴシックワールドである。尚、今作は北欧神話の海神であるNjord(アルバム
タイトル)がコンセプトテーマだ。
まずはオープニングのM1. Njordのほら貝から始まる壮大なチューンに即効逝かされます。それは甘く切ないリヴ嬢の天女の囁きにアレキサンダーのデスヴォイが絡み合い・・・このオープニングサイコーです!
そしてEPとなったM2. My Destinyは今更、語らずものキラーチューンであり、M5. Scarborough Fair(Simon and Garfunkel cover)のカバーも光ります。ちなみにEPとはアレンジが違います。M9. Ragnarokでは華麗なクワイアとシンフォニックサウンドが今作を象徴とする名曲です。コンセプトのエンディングである、M12. Fr'ya's Themeは終幕にふさわしい8分以上の壮大な組曲となっております。また前作を継承するキャッチーな曲もM4. Take the Devil in Me, M6. Through Our Veins, M8. Northbound と抜かりはない素晴らしいアルバムです。