イギリスの上流階級の人々達が郊外にあるカントリー・ハウスというところにハンティングやパーティーをするために集まってきて、そこでの出来事を綴った群像劇。
この映画がまず新鮮なのは、上流階級の人達だけでなく、執事、メイド、料理人などまで細かく掘り下げ、1932年当時の貴族の生活とはこんなんだよってところを見せてくれるところだろう。
そして一件絢爛豪華な上流階級の人達だけでなく、召使達も含め、その奥底には、人への恨み、妬み、金、SEXなどの欲望渦巻く醜い世界が展開しているってこと。
またちょっぴり殺人が発生し、ミステリー的展開になるかと思いきや、あっさりと犯人がわかってしまうところなんか、いかにもロバート・アルトマン監督的というか、犯罪ミステリーの面白さを追求したのではなく、多種多様な人物たちの人間模様を描くことに絞っているあたりはさすがだなって思ったりもした。
後は衣装、セットなんかも豪華な映画
美術を味わうにも素晴らしく、まあ間違いない傑作だ。