方々で批評されているように本作はとても難解な映画です。思わせぶりな展開の割には肩すかしを食らわすような終わり方をしているため、あまりいい印象はうけません。しかしながら、本作は一概に“駄作”とぶった斬ることのできない不思議な魅力を持っています。
ワルをペテンにかける作品では「オーシャンズ11」などが有名ですが、あの映画が大がかりな人員、物量作戦で敵を破滅させる内容ならば、本作は人間の内面にひそむ弱さや虚栄心を巧みに利用し、破滅へと陥れていきます。これは「オーシャンズ」のような絵空事とは異なり、日常生活において騙し騙されを演じる我々一般人にも起き得ることです。 興味深い作品ですが、惜しむらくは一見だけでは何が何だかさっぱり分からないことです。その時点で映画としては落第ですが、ここは寛大な気持ちを持って見直してみてください。幸い、映像表現そのものはスタイリッシュかつ格調高い仕上がりになっているので、見直すのは大した苦痛にならないと思います。
見終わっても何も印象に残らない
ハリウッド映画とは異なり(良くも悪くも)不思議な感覚の残る作品ですが、ぜひとも腰を落ちつけて鑑賞されてみてください。
「レッド・デッド・リボルバー」は主人公の賞金稼ぎレッドのエピソードを軸に、さまざまなキャラクタの視点で物語が語られる。乾いた風が吹き抜ける荒野、飛び交う弾丸、保安官、賞金首、
列車強盗、復讐、駅馬車…。などなど西部劇のエッセンスとこだわりを凝縮されて作られている。
廃墟と化した街での死闘、馬に乗って
列車と併走、撃ってくる
列車強盗を倒しながら車両に近づく、軍の本拠地に忍び込む、と言った映画の主人公そのままの活躍が体験できるという。射撃だけではなく移動も大事な要素。状況によっては不利になることもあるが、その場所に固執せず逃げることも大事だという。建物の屋根を上ることで相手の背後に回り強襲するなど、有利になるルートが見つかる場合もある。
時には走り、時にはしゃがみ、レッドのアクションは多彩。拳銃だけではなく、ライフルやガトリングガンさえも登場するという。また、街の保安官など、レッドと共に戦う仲間が参戦することもあるという。 西部劇ならではの独特のシステムも搭載。一定時間スローモーションになり、有利な状況で戦える「デッドアイ」。さらには悪漢達と早撃ちの比べあいをする「デュエル」。特にデュエルは、本作らしい、独特の緊張感と興奮が体験できるシステムである。
さらに4人まで参戦可能な対戦モードや、プレーヤーがゲームを進めることで現れるシークレットオプションを搭載。ゲームをやりこむほど遊びの幅が広がってくるとのことだ。西部劇ならではのかっこよさ、西部劇ならではの悲しみと興奮、映画の主人公になりきれるような体験ができる作品である。