『交渉人 真下正義』がポップコーンかじりながら楽しむ作品だとすれば、本作はポップコーンをかじる間もないおもしろさ。ノンストップサスペンスです。交渉人対交渉人の駆け引き、ババ抜きのババのごとく見えない犯人にハラハラ。二時間超があっという間。
中身なんてないようなもんですが、見ている間はそんなこと気になりません(たぶん)。無駄のないシンプルな脚本、スピーディーな演出、役者の演技力などの
ハリウッドの誇るエンタメ技術力で魅せきります。エンタメ完成度高し。
それにしてもケヴィン・スペイシー、九十年代後半は『ユージュアル・サスペクツ』『LAコンフィデンシャル』そして本作、と立て続けにサスペンスの秀作に出てるんですね。あの虚実の読めない目は、サスペンス撮ろうと思えば使いたくなるんだろうなー。
がっつり「サスペンス」を楽しみたいという夜におすすめ◎
検事→
弁護士→交渉人という道を歩いてきた芽吹は、エリートとしてのキャリアを捨てて今の仕事を選んだわけだが、その仕事に満足し、精一杯励んでいる。
そこに現れる、高校時代の後輩兵頭。芽吹としてはもう二度と会いたくなかった強引な男だった。
自分的には、強引な男に無理やり迫られ、流されてやがて好きになっていくというパターンは好きじゃないのだが、その点この芽吹きはなかなかいい。
無理やり押し倒されはするが、「俺のオンナにふさわしい」と言われた瞬間、頭が熱くなって頭突きを喰らわせるという見事な対応に拍手。
ラスト近く、ようやく気持ちは解けても、「ケツは貸せないぞ」と宣言し、「おまえの話をしろ」と言うベッドの上での会話もよかった。
テレビ朝日のドラマ『交渉人』を全編実写でゲーム化したものです。私はほとんどゲームをしませんが、米倉涼子主演『交渉人』ファンとしては是非持っておきたかった商品でした。ほとんどゲームをやらないせいか、とても面白かったですね。ただ、純粋にゲーム・ファンの方が楽しめるものかどうかは分かりませんー