あまりにも素晴らしい出来だった「1」の続編で、正直あまり期待していなかったのだが、これは傑作。「1」は良くも悪くも
アンディ・ラウとトニー・レオンという2大スターの映画であったが、この「2」はメインキャラ8人が並んだポスターの絵柄からも推察できる通り、数多いキャラクターが複雑に絡み合う群像劇。
香港返還という歴史のひとコマも巧みに背景に取り入れ、重層的なストーリーを情感溢れる絵作りでテンポ良く語り、「1」そして「3」へつなげた脚本はお見事。
もっとも「実は・・・」「本当は・・・」といったどんでん返し、さらには予想もしないタイミングで襲ってくるショッキングなシーンが立て続け、一度見ただけではストーリーを完全に理解するのは難しいかも。恥ずかしながら私はこの映画を
香港の映画館で、また
香港版のDVDでと既に2回見ていたのだが、日本語字幕版を見てやっと話が理解できました(笑)。再見、再々見に耐える名作なので、何度か見直すことをお勧め。
しかしこんなに素晴らしい映画を連発するとは、斜陽と言われて久しい
香港映画界だが、キャスト・
スタッフの層の厚さは羨ましい限り。日本映画界もアダルト・アニメ・ホラー以外のジャンルで良作を作って欲しいなぁ。