のちの春日局の出現や、淀の方の出産など波乱が波乱を呼んでいくこれからが楽しみ。こういうのは大歓迎。でも、謎やらエピソードが多い実在の人物を想像力を尽くして体現していくのは大変な作業だと思われるので、作者の体力は最終回まで続くのかも心配。ただ、これから豊臣家が没落していくのが描かれるのかと思うと浪速っ子には悲しい。
9巻目にして完全に歴史ラブロマンス化、書の話や歴史はやや添え物的になってきましたが、私は読んでいて楽しいのでこれでOKです。特に信輔の変化が快く、その後の展開も気持ち良く読めました。ただ、歴史的な背景は確実に進んでいて、主人公も歴史の流れと無関係ではいられそうになく、先はやはり気がかり。次巻が楽しみです。
今回も楽しく読みました。話が進んで、時代に翻弄される中、お通も、信輔も、生き方が変わってきたのが興味深かった。歴史的にどうこうという話ではないので、作者の意向なんだと思いますが、お通と太夫の会話など、私は嫌ではなかったし、何人かの女性の生き方を描いているところも、なかなか良かったと思います。次巻が楽しみです。
源氏物語の須磨前までをハイビジョンにて撮影してフィルムに焼いたものをビデオ化している。画像はよくない。近年撮影された
源氏物語の中でも桁外れに低予算で製作された割には健闘。撮影は江刺藤原の郷でのオールロケーション。俳優はすべて
宝塚花組による。これは演技に違和感がある人もいるし、かつらをつけずに地毛なので金髪の人もいる。これは演出上のねらいだったらしく、原作者は好意的。好き嫌いは別れると思うが世紀の駄作といわれた「千年の恋」よりまともだと思うし、上品。
脚本は唐十郎、音楽は監督の兄の三枝成彰