素直に楽しめました。ただただ単純にスゴイと思った。EMINEMの人生をやや脚色しながら描いた本作品は、実話の持つ迫力、アメリカという舞台の持つ異文化性が、日本の文化に慣れ浸かってしまっている私にとってはどれも新鮮なものでした。
私が特に印象に残ったのは、本編でのRAP BATTLEは勿論、EMINEMや監督が述べていた「誰にで8mileのような境界線はある。それを乗り越えるか乗り越えないかで違う人生になるんだ。」という言葉でした。本編を通じて、8mileの持つ意味が明らかになりますが、RAP BATTLEの迫力以上に、それが持つメッセージ性も本作品が高く評価される一つの理由になるのだと思います。
英語の持つ独特のリズムがRAPやHIPHOPといった文化に、さすがによくmatchしていました。個人的には日本のRAPやHIPHOPも好きですが、やはり本場は違う。そう思わせるのに足る、coolな一作であると思います。
選曲が素晴らしい。最近再評価で盛り上がっている90年代ヒップホップ黄金期のおいしい煙を肺にいっぱい溜め込めます。ウータンやビギー等、濃い目のヒップホップ入門編として最適でしょう。