マジキュー4コマ リトルバスターズ!エクスタシー (14) (マジキューコミックス)
いつもの感じの作家さんの顔ぶれで、メンバーのわいわいです。
このシリーズはいつも面白いので、予約して買ったのですが
今回もそこそこだったのではないでしょうか。
贅沢を言わせてもらえば、巻数を重ねているために
作家さんたちが多少息切れ、ネタが苦しいのかな?ともとれましたが…(個人的にですが)。
次巻にも期待です。
内容としては、全体に季節ネタ(夏ということで祭など)が多かったかな?という印象。
表紙は幼馴染メンバー幼少期。裏表紙は美鳥。
カバー:茨乃・こもわた遙華
コミック:黒八・塩子・真西まり・鈴華・大石コウ・タカ・ふゆいち・鈴音ことら・如月慎一・葉山幸樹・智・
服部みお・あおなまさお・RikaON・まさゆ・鈴乃れいき・双葉ますみ (敬称略)
遙かな森の天使 (MIRA文庫)
「呪いの城の伯爵」で出生の秘密が謎のままになっていた少女が今作のヒロインです。
この作品で少女の出生の秘密が明かされます。
ヒロインは孤児ですが、三人の優しいおばさんと、大勢の後見人たちに守られながら大事に育てられました。
年頃になったヒロインは、ある日後見人の一人である「呪いの城の伯爵」のヒーロー、カーライル伯爵に呼び出されます。
しかし、馬車で城に向かう道中追いはぎに襲われるという大惨事に!
恐怖を隠して追いはぎにも毅然とした態度で挑むヒロインですが、追いはぎは意外にも紳士的で、覆面の隙間から覗く瞳は優しいものでした。
しかも、追いはぎはヒロインの名前を告げたら何も奪わずそのまま去ってしまいます。そしてヒロインも心の中に芽生え始めた情熱を必死に抑えながら城に向かうことに。
しかし城に到着したヒロインは、自分には婚約者がいるという事を聞かされます。顔も知らない人と結婚しなければいけない事実、そして頭をよぎるのは、あの追いはぎ・・・。
しかし、追いはぎが気になるとはとても言えず、やがて彼女は婚約者との対面を果たすのですが・・・。
この作品はヒーローとヒロインのロマンスのほか、世間をにぎわせている連続殺人の犯人探し、ヒロインの出生の謎などミステリーも多く含んでいます。
どちらかというとミステリー部分が強いですが、ヒーローが連続殺人犯の推理をしているときに、ふとヒロインを恋しく思ったりとロマンスを匂わせてくれるところがとても好きです。
「呪いの〜」だけでなく「砂漠に消えた人魚」のヒーロー、ヒロインも登場しているので前二作を読んでいる方は特にオススメですし、舞台が電話も車もある時代なので(出来たばかりですが)ヒストリカルが苦手な方にもオススメできます。
でも一番オススメしたいのは、主役二人の推理が光っているので、やはりミステリー好きな方に・・・。
風に吹かれて山頭火―池田遙邨小画集 (アートルピナス)
山頭火の句の「山頭火以上」でも「山頭火以下」でもない、「ジャスト山頭火さ」が好きです。でもジャスト山頭火は時に痛々しくなるくらい。破天荒で迷惑だけど、ある意味誠実な山頭火です。池田画伯の絵にもひかれます。人間って自然の一部なんだなあ・・・としみじみ感じる絵。ごく自然に生きてるだけで自然の一部。だから晴れたり雨だったり嵐や凪もあるのだと感じさせてくれます。
モンタナの風をつかまえて (ヴィレッジブックス)
冒頭部分に注目!読者には何も知らされず、病床のレディ・ステイプルトン、スコットランドから駆けつけた孫娘、二人の会話から、何かが進行していることがうかがえたかと思いきや、暗転、舞踏会。
ヒロインに近づく男性が二人。
片や過去の汚泥、片や未来の策謀。
ヒロインとヒーローの視線が絡み合い、あたかも時間が止まったような…。
ため息ありき。なんとも劇場型の物語。音楽まで聞こえてきそうです。これでうっとりしない読者は、いないハズ…Σd(≧ω≦*) グッ
舞台はイギリスからアメリカへ。ヒロインのテイラーは、祖母と取り決めた計画を進めるべく、悪玉伯爵叔父マルコムをやりすごし、ヒーローのルーカスを便宜上の夫としてアメリカへ。姉の忘れ形見の双子を確保し、西部へ逃れる計画でした。未婚身重のヴィクトリアを友にして、ルーカスの友人のハンターを巻き込み、更に双子の「兄」をも従え、アメリカ横断ロマンス、どこへ行くやら?ルーカスの抱える復讐やいかに?叔父マルコムの差し向ける追手を撃退することはできるのか?
ジュリー・ガーウッド王道ロマンスです。
芯のしっかりした優しくて強くてしかも美しいヒロイン(天然母性で荒くれ男衆を手懐けるのが得意)と、粗削りハンサムでやることなすこと男臭さの匂い立つ無敵ヒーロー(名前を出しただけでファンだという男衆に囲まれる男っぷりのよさ!)。
便宜便宜と言いつつも、ほとんど一目惚れに近い二人。
しかもその場面が際立って美しいときたもの。
入れ込まずにはいられません。
何だかんだと言いつつ、お互いにお互いの存在が不可欠になるのは早くて…めろめろな二人に、思わず、にやり。
こうでなくては。
そこへ西部劇が入り込み、背景が大きく広がっていきます。
決して狭い世界の中だけで完結しないこのロマンス、かなりいい味出してます。
何とも微笑ましいのは、困難の末に確保したおちびちゃんたち。
想像してみてください。二人の大柄な西部劇ガンマンによじのぼり這い上り、かわいらしく喋りまわる2歳児たち。子犬のような瞳で慈愛の美女を見上げる7歳の男の子。大人たちは子守でへとへと。
か、かわええ…。
殺伐としたシーンとの対比が、よりきらきら輝くようなおちびちゃんパワーを煌めかせます。
かなり賑やかになる中盤から後半、退屈する暇なし。
ざっと632ページ、ノンストップで読めます。
気が付けば、西部劇から大草原の小さな家へと変化しておりました(笑)。
自分がタフだと証明したくてがむしゃらに働きまわるテイラーと、テイラーの愛を失ったらどうしようと心細さを目で語るルーカスの二人の純な愛が、また、イイ。
家族の絆と愛とは、何か。
もう一つのテーマが物語をぐいぐいひっぱります。
(家族とは血のつながりじゃないと言い切るヒロインの台詞に、クレイボーン兄弟シリーズを思い出します。そういえば、トラヴィス捜査官の名前が出てました。なんとなく、にんまり)
あるときは独りで、あるときは仲間の力を借りて困難を乗り越え、愛する人を守り抜く。ロマンスの王道に、拍手なのです(b≧∀)グッド♪
ただ、惜しむらくは、ちょっとばかり話の展開が大味だったこと。双子の捜索が時限的で緊張感があったのに対し、辺境行道程や叔父との対決、ヒーローの決着、なにやらゆるい感有。どこが山場だったの?と聞かれると、う〜ん、どこであっただろうかと考えてしまうかも。でも。冒頭のイギリスを出立する寸前の舞踏会がとても好きなので、まあ、ええじゃないかと思うのでありました。