火火 [DVD]
序盤は取っ付き難い感じでしたが、闘病あたりからぐいぐい引き込まれました。
この方を存じ上げませんでしたが、実話と言うことにこれまた作品の重みが増しました。
昔気質の肝っ魂母さんの気丈さには逆に涙を誘われます。田中裕子さんが熱演です。
そして白血病に伏した息子役の窪塚俊介さんも好演されてます。
死にたくない生きたいという無念さが伝わってきます。
彼って窪塚洋介さんの弟さんなんですね。通りで似てると思いました。
ちなみにご自身も闘病された吉井怜さんも僅かですが出演なさってます。
是非多くの方に何かを感じて欲しい作品です。
コクリコ坂から
昔々 なかよし読者だった少女時代に 読みました
高橋千鶴さんの作品はどれも好きで コクリコ坂はとくに不思議な雰囲気でした
主人公の海ちゃんの、明るく生きていくために「優等生の姿で武装」しているかのような雰囲気、
恋する女の子らしい可愛い弱さ、立ち直れなくなりそうなつらさ切なさに座り込み自分で長い髪を切る行動・・・
みんな好きでした・・・楽しくて、でも泣きました
海はフランス語でラ・メールということをこの漫画で知りましたし(笑)
この作品がジブリの映画になると聞いて正直驚きました
「コクリコ坂」を記憶している人がちゃんといたんだと思うと、嬉しい半面
なんだか・・・自分だけの物語にしたかったものが・・・という、さびしさもあります
出来たら 繊細な千鶴先生の絵のままの海ちゃんにしてほしいのですけれど・・・
特に お母さんの虹子さんの女性像は、千鶴先生ならではのものだと思っていて、
あの特有のジブリ女性にしてしまうとくどくなりそうで・・・でも無理でしょうね(笑)
火垂るの墓 [DVD]
あまりにも知られた作品なのに、表現方法でこうも違うのかと驚きました。悲しい話には違いないけれど、登場人物一人ひとりに深い思いがあり、あなたがこの時代に生きていたらどうしていた?と問われているようで、ひとごとみたいな気持ちでは泣けませんでした。何度見てもそのたびに発見することがある見事な作品だと思います。ラストもいいです。
世にも奇妙な物語~15周年の特別編~ [DVD]
2006年3月に放映された「世にも奇妙な物語 15周年の特別編」。タモリの係わる番組はどれもとても長寿だ。それはやはり他の番組にないなにものかを常に持っているという証明でもある。
実際に作品を観ると、日本の若手放送作家には力がある人がたくさんいるな、と感じる。主たる4編はどれもいい。俳優もカメラ・ワークもいい。優れた脚本の持つスピード感を保ったままでイイ味出してる。僕も特に『奥さん屋』が良かった。いつまでも長寿を保って続けて欲しいシリーズです。
丘を越えて [DVD]
面白い作品でした。菊地寛役の西田敏行の情に厚くなんとも人間くさくあたたかな存在感、細川葉子役の池脇千鶴が下町娘からモダンガールへ変身していく様子はウキウキしますし、ファッションがとても素敵です。彼女の母役の余さんも艶っぽくていい。朝鮮貴族末裔の馬海松演じる西島秀俊のファッションや佇まい、それに菊地寛が日本刀をもった暴漢に襲われたとき踵落としを決めて立ち去っていく後ろ姿が良かったです。
最後のダンスシーンはみんな笑顔で、見終わった後、清々しく元気がでました。
下町江戸情緒と昭和モダンの空気がうまく演出されていて、楽しい映画です。