ぼくが医者をやめた理由
こんな医者もいるんだ、とちょっと驚いた。
確かに、日常的に医者は死に接するだろう。
医者の中でもこの著者独自のちょっと変わった死のとらえかたがわかる。
ふざけたようにも見えるが、なんらかのプラスの影響が私にはあった。
残念なことに、著者自身が最近亡くなったらしい。
ぼくが医者をやめた理由 (角川文庫)
東京都内の私立医大をでた彼が研修医時代の挿話などを
興味深く描いている。
医師がどうあるべきかを問う誠実さにこころを打たれます。
しかし、病院の管理者などをシニカルに描いていますが、
やや書生論的な面を感じます。
病院論、組織論の原図を見ますが、やや違和感を覚えました。
現代の医学の問題点を浮き彫りにしています。
ぼくが医者をやめた理由つづき (角川文庫)
久しぶりに再読してみた。永井さんの文章は、かっこつけない、等身大の姿が描かれているのが好印象だ。確かに全体を読んでも直接的に「医者をやめた理由」が書いてあるわけではない。しかし、読んでいて、「ぼくには医者が向いていないんだ」というのは伝わってきた。