柔らかな犀の角―山崎努の読書日記
連載を読んで、いつも、こんなふうに本を紹介したい、と思っていた。
どんな本なのか、展開や内容を要約して紹介するのでもなく、ジャンルにわけるのでもない。
本を読んだ自分がどうなったのか、どう捉えたのかを、真正面から書いていて(だから、たびたび演技について、芝居についての話に連結する)、その書きっぷりに惚れ惚れする。
一冊にまとまって、とても嬉しい。じっくり読んでいこうと思う。背筋が伸びる。
文藝春秋社は、入手困難な状態になっている『俳優のノート』をちゃんと入手できるようにしてください。
整形外科理学療法の理論と技術
総合実習で何度救われたことか、この本はまさに救世主的一冊です。
高いですが買って正解です。ハンドブックより読みやすく分かりやすいので本当に助かります。原因・考え方・治療について詳しく書いてあり大変便利
プロダクトデザイン 商品開発に関わるすべての人へ
仕事で技術系ドキュメントのデザインに携わることになり、参考にと購入。
取り上げられている内容は、プロダクトデザインとそれにかかわる周辺知識全般で、本書があればプロダクトデザインとは何たるかの概観を知ることができる。また、さすがプロダクトデザインの解説書を謳うだけあって、画面構成が一望して見やすく、図表も簡潔にして要領を得ている。
ただし、内容が広範な反面、それぞれの項目に関しては深く掘り下げられているわけではない。広く浅く、といった感じだ。より実践的なプロセスをとるには、本書をガイド役に詳細を他の専門書籍やインターネット等であたることになるだろう。
プロダクトデザインを俯瞰的に見るための一冊である。
GO [DVD]
今まで原作を読んでから見た映画で面白いと思った物はほとんどなかった(バトルロワイヤルは特にひどかった…)が、この映画は違った。
まず劇中で主演の窪塚洋介が男から見てもむちゃくちゃかっこいい。というか、ちょっとずるいぐらいかっこいい設定になっている。それでも違和感を感じさせないのは、彼のキャラクターだろう。
そしてこれは原作にも言える事だが、在日朝鮮人、在日韓国人と日本人の現状をテーマにしているにもかかわらず、必要以上に重苦しい雰囲気がない。実際、好きになってしまえば国籍なんて関係ないわけで、それは若い主人公にとってみればなおさらだ。日本で生まれて日本で育ったのに、偏見やイメージで自分を決めつけて受け入れてくれない無知な大人達を早々に見限って、主人公は自分の青春を全力疾走する。「広い世界を見るのだ」という言葉が全てを物語っているように、今こそ自分も顔を上げて、周りを見回してみる必要があると実感させられた。
原作を読んだ人も、そうでない人も、見ればきっと「何かを考えよう」という気持ちが沸き起こってくる映画。でも押し付けがましく「何かを考えさせられる映画」ではないのが、とても良い所だ。