ライフ・イズ・ビューティフル【字幕版】 [VHS]
この映画のパッケージは何度も目にしたことがあったのに、今まで縁がなく過ごして来た。気になって手に取ってみると、監督はロベルト・べニーニ(Roberto Benigni)というイタリア人らしく、小さな子役の表情がなんとも可愛い。『Life Is Beautiful』とはなんと大雑把な題名だろうか……
私はこの時、油断していた。良い意味で、この作品は想像を超えていた。
映画を通して聞こえてくるのは、主人公グイドのユーモアによる心地良いリズムだ。作品の前半部は彼を取り巻く日常生活がメインであり、後半部は前半と対照的な非日常だった。
グイドは美しい女性(ドーラ)に出会う。彼は自らを『王子』だと名乗り、初対面の彼女を『姫』と呼んで挨拶する。それから時を変え、場所を変え、二人だけの世界(物語)は輝きを増して、やがて二人は結婚する。生まれた子供はジョズエと言い父親のユーモアセンスを受け継いでいる。幸せな一家の日常がナチス・ドイツによって蹂躙されたあとも、その素晴らしい才能は生き続けた。
この作品の特徴はあまりに急激に状況が変化することである。おそらく監督がはっきりと意識してそうしているのだろうが、後半部に入って突然ユダヤ人が強制収容所に送られてしまってからは、まるで反戦映画を観ているようなリアルさが前面に出てくる。グイドとジョズエは不自由極まりない生活を余儀なくされるのだが、その現実さえもユーモアによって乗り切ろうとする。現実とユーモアの極端な対比を見せられた観客は、きっと『人生』について感じることがあるのではないだろうか。
心に残る一作です。私はもっと早くこの作品を観ておけば良かったと思っています。皆さんも手に取ってみてはいかがでしょうか?
Winners ~アカデミー賞で聴くクラシック (最優秀作品賞)
クラシック音楽というと、難しい感じで、どうも苦手に思っていたけれど、アカデミー賞作品賞に使われている映画音楽としてのクラシックということで、「どんな曲だろう」と思い、聴いてみた。
「これって、映画用の曲じゃなくて、クラシックだった。」と映画音楽だと思っていた曲の多くと再会。聴いていると熱烈な映画ファンであるからいくつかの場面を思い起こして涙も出てしまった。
「マンドリン協奏曲」にはダスティン・ホフマンのフレンチトースト、沈みかけるタイタニックの船で演奏される賛美歌、そして「ティファニーで朝食を」のムーンリバーのピアノの音色を一瞬聴いた途端に、たまらなく、感動してしまった。
添付のブックレットには、非常に細かい映画、クラシック曲の解説、アカデミー賞の全履歴など、参考書の用な内容で、カラー解説の見栄えも、なかなか美しく、好きだ。
ということで「クラシック」苦手という僕もこのアルバムを
聴いてクラシック、映画音楽をもっと知りたくなりました。
ライフ・イズ・ビューティフル【字幕ワイド版】 [VHS]
この映画の前では、どんな言葉も陳腐です。
いつ殺されるか、という収容所生活の中で、幼子の魂を守る
ために嘘をつき演じ続ける父親。
親である人もそうでない人も、すべての人が見る価値があります。
ライフ・イズ・ビューティフル (角川文庫)
松本人志が,「シネマ坊主」で10点満点をつけていたので,見ました。前半の掴みの部分はやや長いですが,本当に面白い映画でした。今まで幾つも"強制収容所モノ"の表現を見てきたせいか,僕はシンドラーのリストを見たときのようなぐったり感は無かったです。最後まで続く明るさが,イタリアらしく,大変良かったですね。
ベスト・シネマ・クラシック100
disc1〜2は有名映画で使われたクラシック曲とクラシックではないスター・ウォーズやロード・オブ・ザ・リング、タイタニックなどのテーマも混ぜられています。ジョン・ウィリアムズやモリコーネなどの映画音楽もクラシックの名曲に引けを取らない傑作であるとあらためて気付かされます。
disc3からは映画のテーマ曲は無くなってクラシック曲ばかりになりますが、disc3では主にモーツァルトの曲が収録されています。disc1〜5にモーツァルトの有名曲はだいたい収録されています。
disc4はピアノ曲が集められていてナインマンのピアノ・レッスンの曲で幕開けです。このdisc4が一番のお気に入りです。
disc5は映画の中で使われたオペラ曲が集められています。
disc6はバッハを中心としたバロック曲がメインになります。
discによってカテゴリー分けがされているので、ピアノが気に入ればまた別のピアノのCDに行けばいいし、自分の好みのジャンルや作曲家が見つけやすくなってます。
ほとんどの曲が一度は聞いたことのある有名曲ばかりなので、映画が好きでこれからクラシックを聴いてみようかなと思ってる人には良い入門CDだと思います。