Whisper Supremacy
この1枚のアルバムを普通のロックソング1曲分のリフ構成に換算したら、いったい何枚分のアルバムが作れるだろうか…。 1曲中に何パターンのリフが使われていることか!わずかに数小節しか聞くことができないリフもあり、ものすごい作曲労力が必要なのは言わずもがな、それをライブで完全再現する激高次元の演奏力。この集団には、普通の人間には理解できないぐらいの音楽に対する常識を逸したモチベーションがある!
今作から新しいヴォーカルに代わっており、野獣系ヴォイスで吼えまくる。 ギターリフというと、それはもう恐ろしいくらいの「激リフマシンガン」状態。以外と言っては何だが、ギターソロがメロディックなのが非常に良い。そしてこのリフ郡に、全く同等に渉り合っているエリク・ラングロワの鬼のベースプレイ! ドラマーのフロ・モーニエの超絶ブラストビートを含むドラミングは、私の知っている、ちょい上手ドラマーが聴いた時 「絶対に両手でスネアを叩いている!」 と断言していたぐらい、常識的に聴いて(デスメタルを知らない人ほど)超人的異星人級。 1曲目からアルバム最後まで、怒涛のテンションで繰りひろげられる異様なまでの激烈曲は、まさに“凄まじい”の一言。 難を言えば、もう少しミックスの段階でドラムを大きくして欲しかった。ゆえにスター4つ。
エアギターならぬ「エアドラム」でアルバム全曲演奏すれば、効果抜群のダイエットになるか、体を壊し入院してダイエットになるかどちらかだろう。