リ・スライ~ディファレント・ストロークス・バイ・ディファレント・フォークス
はっきり言ってやばいです。
要するにスライ大好きなアーティストが昔の音源とコラボしているっていうアルバムなんですが、このスライがとても’70の音じゃなく、かっこいい!
とても30年前の音じゃありません。この機会にぜひ彼のオリジナルのアルバムにものめりこんで見てください。とりあえずはFreshと暴動から・・・
要するにスライ大好きなアーティストが昔の音源とコラボしているっていうアルバムなんですが、このスライがとても’70の音じゃなく、かっこいい!
とても30年前の音じゃありません。この機会にぜひ彼のオリジナルのアルバムにものめりこんで見てください。とりあえずはFreshと暴動から・・・
アイ・アム・レジェンド [Blu-ray]
まず、前半のほとんどをウィル・スミス一人で物語を成立させるというその存在感と演技力に脱帽する。今、本作のようなアクション大作で、繊細な情感を表現しながらそれができるのは、確かにウィルしかいない。
また本作は、「この世界にった一人残されたなら…」という哲学的な問いかけを抱えたジェットコースタームービーでもある。オープニングのカーチェイスから、映画館のシートに押しつけられっぱなしである。見ている観客もまた主人公のように追い詰められ、逃げ場のないその恐怖や焦燥感を振り払うには、上映時間中目をつむっているしかない。
そして、タイトルの「私は伝説である」を忘れなければ、クライマックスからラストまでのストーリーを途中で理解することが可能だ。見終わってきっと希望に満たされることだろう。
さらにこの映画の成功は、莫大な予算をかけた美術にあると言っていい。人っ子一人いないNYの廃墟のシーンはあまりにリアルで、見事としか言いようがない。本作の世界観を、俳優達の台詞ではなくまさしく映像に語らせている。それだけに登場するゾンビ達のCGが見劣りし、そのギャップだけが本当に惜しいのである。
また本作は、「この世界にった一人残されたなら…」という哲学的な問いかけを抱えたジェットコースタームービーでもある。オープニングのカーチェイスから、映画館のシートに押しつけられっぱなしである。見ている観客もまた主人公のように追い詰められ、逃げ場のないその恐怖や焦燥感を振り払うには、上映時間中目をつむっているしかない。
そして、タイトルの「私は伝説である」を忘れなければ、クライマックスからラストまでのストーリーを途中で理解することが可能だ。見終わってきっと希望に満たされることだろう。
さらにこの映画の成功は、莫大な予算をかけた美術にあると言っていい。人っ子一人いないNYの廃墟のシーンはあまりにリアルで、見事としか言いようがない。本作の世界観を、俳優達の台詞ではなくまさしく映像に語らせている。それだけに登場するゾンビ達のCGが見劣りし、そのギャップだけが本当に惜しいのである。
アイ・アム・レジェンド [Blu-ray]
劇場公開時に劇場で見た。本ブルーレイもやたらと廉価になったので即購入。劇場版と違う別エンディングを鑑賞、驚愕した。
結論から言うと、別エンディングの方が数倍、ヒューマニスティックでかつ優れている。ほとんど全く違う印象の映画になった、と言ってもいい。
このSFホラーの巨匠、リチャード・マシスンの原作はこれが3度目の映画化。
1度目のヴィンセント・プライス主演の映画『地球最後の男』は本邦では劇場未公開だが、日本盤でも出ているDVDは画質が余りに酷くて鑑賞を途中で止めたので未見(モノクロ・スコープサイズの北米盤は素晴らしい画質・ただし今日現在のところ未鑑賞)。
2度目の映画化チャールトン・ヘストン主演の『オメガマン』は70年代のTV初放映の際に見ている。カラー・スコープサイズの映像が際だつDVDも購入して鑑賞済み。無人のロサンゼルスの風景の素晴らしさ、映画館で「ウッドストック」を見ながら台詞を繰り返すヘストンの可笑しさ(本作ではウィル・スミスがTVで「シュレック」を見ながら台詞を繰り返す、というふうに改変されている)、ヘストンの実物キャラ(全米ライフル協会長でタカ派)そのもののような映画のキャラ等で個人的にはカルト的シネマの1本である。
で本作。スコープサイズで無人のNYの風景を切り取った映像の素晴らしさは『オメガマン』を踏襲しつつ、それを凌駕した見事なできばえ。闇に紛れてミュータントが襲ってくる怖さの演出も一級品だ。
そして本作が一番優れているのはその文明批評の眼にある。とりわけ西洋医学に対する徹底した批判眼に貫かれているのは原作通りだと思うが、別エンディングの方にこそ、その批判精神が強烈ににじみ出る。未見の方のために詳細は余り明かせない、ミュータントを借りて現代の新薬の動物実験に対する批判までもが浮き彫りにされているようだ(ミュータントというのはそもそも突然変異しただけの人間なので、一度死んだゾンビやミイラなどとは根本的に違う。むやみに殺傷すること自体、大変な人権侵害、ということになるだろう)。
いずれにしても未見の方はまず、ひたすら強烈に怖いだけの劇場版から見ていただき、次に別エンディングを楽しむ、という見方をおすすめする。
結論から言うと、別エンディングの方が数倍、ヒューマニスティックでかつ優れている。ほとんど全く違う印象の映画になった、と言ってもいい。
このSFホラーの巨匠、リチャード・マシスンの原作はこれが3度目の映画化。
1度目のヴィンセント・プライス主演の映画『地球最後の男』は本邦では劇場未公開だが、日本盤でも出ているDVDは画質が余りに酷くて鑑賞を途中で止めたので未見(モノクロ・スコープサイズの北米盤は素晴らしい画質・ただし今日現在のところ未鑑賞)。
2度目の映画化チャールトン・ヘストン主演の『オメガマン』は70年代のTV初放映の際に見ている。カラー・スコープサイズの映像が際だつDVDも購入して鑑賞済み。無人のロサンゼルスの風景の素晴らしさ、映画館で「ウッドストック」を見ながら台詞を繰り返すヘストンの可笑しさ(本作ではウィル・スミスがTVで「シュレック」を見ながら台詞を繰り返す、というふうに改変されている)、ヘストンの実物キャラ(全米ライフル協会長でタカ派)そのもののような映画のキャラ等で個人的にはカルト的シネマの1本である。
で本作。スコープサイズで無人のNYの風景を切り取った映像の素晴らしさは『オメガマン』を踏襲しつつ、それを凌駕した見事なできばえ。闇に紛れてミュータントが襲ってくる怖さの演出も一級品だ。
そして本作が一番優れているのはその文明批評の眼にある。とりわけ西洋医学に対する徹底した批判眼に貫かれているのは原作通りだと思うが、別エンディングの方にこそ、その批判精神が強烈ににじみ出る。未見の方のために詳細は余り明かせない、ミュータントを借りて現代の新薬の動物実験に対する批判までもが浮き彫りにされているようだ(ミュータントというのはそもそも突然変異しただけの人間なので、一度死んだゾンビやミイラなどとは根本的に違う。むやみに殺傷すること自体、大変な人権侵害、ということになるだろう)。
いずれにしても未見の方はまず、ひたすら強烈に怖いだけの劇場版から見ていただき、次に別エンディングを楽しむ、という見方をおすすめする。