私がアナウンサー
自分の言葉で書かれた本はやはり人を動かす力があるなと思った。
勢いで買った"私が弁護士になるまで"
を読み、よかったのでこの本も購入した。
彼女の心の移り変わり、自分の中で噛み締めながら書き綴った
というのがわかる。
頑張れワセジョ!!
勢いで買った"私が弁護士になるまで"
を読み、よかったのでこの本も購入した。
彼女の心の移り変わり、自分の中で噛み締めながら書き綴った
というのがわかる。
頑張れワセジョ!!
私が弁護士になるまで
元フジテレビアナウンサー菊間千乃がフジテレビを退職し、
司法試験に合格するまでを綴った手記。
基本的には司法試験合格体験記。
学習の日々、仲間。
先の見えない不安の中で猛勉強する、
司法試験受験者の精神状態が詳しく書かれています。
ロースクール制度の問題点(大きく違った合格率、伸びない弁護士需要、受験回数制限等)も、
受験生の目線で分かりやすく語られています。
その詳細な記述は迫力を伴って読み手に伝わります。
試験対策の解説もあるので、
実際に司法試験を受験する人たちには相当役立つ内容だと思います。
逆にいうと、
不祥事で会社をやめた元アナウンサーの手記を読みたいという人たちには、
ものたりない。
フジテレビ退職のいきさつについては、
精神的にきつかった告白していますが、
その反省とか事件と弁護士挑戦の関連についてはほとんど書かれていません。
ここは期待はずれ。
強烈な自己肯定と自己主張を感じました。
弁護士という職業を選択するからには、
その選択と不祥事との関連の説明は、
手記を発表する上で、
避けられないはずだと思います。
そこが多くの読者の一番読みたいところ。
その心境が書かれていないため、
生き方に言及した文章が、
すべて嘘くさくなってしまいました。
やりがいがある仕事のために安定を捨てる。
本当にそれだけかなと感じました。
本音を読みたかっただけに、残念です。
さわやかな生き方にはみえませんでした。
司法試験に合格するまでを綴った手記。
基本的には司法試験合格体験記。
学習の日々、仲間。
先の見えない不安の中で猛勉強する、
司法試験受験者の精神状態が詳しく書かれています。
ロースクール制度の問題点(大きく違った合格率、伸びない弁護士需要、受験回数制限等)も、
受験生の目線で分かりやすく語られています。
その詳細な記述は迫力を伴って読み手に伝わります。
試験対策の解説もあるので、
実際に司法試験を受験する人たちには相当役立つ内容だと思います。
逆にいうと、
不祥事で会社をやめた元アナウンサーの手記を読みたいという人たちには、
ものたりない。
フジテレビ退職のいきさつについては、
精神的にきつかった告白していますが、
その反省とか事件と弁護士挑戦の関連についてはほとんど書かれていません。
ここは期待はずれ。
強烈な自己肯定と自己主張を感じました。
弁護士という職業を選択するからには、
その選択と不祥事との関連の説明は、
手記を発表する上で、
避けられないはずだと思います。
そこが多くの読者の一番読みたいところ。
その心境が書かれていないため、
生き方に言及した文章が、
すべて嘘くさくなってしまいました。
やりがいがある仕事のために安定を捨てる。
本当にそれだけかなと感じました。
本音を読みたかっただけに、残念です。
さわやかな生き方にはみえませんでした。
私が弁護士になるまで
この本は、合格体験記でもあり、1人の女性の半生記でもあると思う。
2つの性質を兼ね備えているため、いずれか一方の性質を期待している読者にとっては、物足りなく感じる部分もあるのかもしれない。
特に、彼女の経歴が一般人とはかけ離れているようにみえるため(その裏には大変な努力の裏打ちがあるのだが)、半生記として参考にならない、というような意見も出てくるのだと思う。
だが、ほぼ同時期に元社会人受験生であった者から見ると、ここには、ものすごいリアルがある。
そこは、元アナウンサーだとか元OLだとか元フリーターだとか元専業主婦だとか関係ない、「30も過ぎて勉強だけしている受験生」の世界だ。
先の見えない不安、周囲の社会人達との比較と焦燥、ひょっとすると人生の岐路で誤った選択をしてしまったのかという後悔、若いころとは雲泥の差の体力と記憶力しかない自分への失望。
多くのマイナスを抱えながら、これまでの人生で、少しだけ手にした経験知と賢さと優しさだけを武器にして、若い才能ある人達と、何より自分自身と、闘うのだ。
そうした努力の果てに、人生を変えることができる。
私のような名もない受験生から名もない弁護士になった人間でも。
そして、人生を変えることができるのは、司法試験に限らない。何だっていいのだ。
みんな、それぞれ、自分のフィールドで頑張ればいいのだ。
努力が成果に繋がらない、そんな時でも、頑張って努力し続ければ、必ず自分の力になって返ってくる。
ところで、彼女が少年事件や刑事事件に関心を持ち、世の中に貢献したいと思ったのは、決して、パフォーマンスではないと思う。
修習に行き、実務で頑張っている先輩たちを見て、本当に、そう思ったのだと思う。
同じように、多くの修習生たちが世の中に貢献したい気持ちを抱いていたのを見て、そう思う。
頑張る人がもっともっと増えて、みんなが良い方に人生を変えれば、世の中はもっともっと良くなると思う。
こういうことを、社会に向かって発信できること自体、とても貴重で、意味のあることだ。
だから、私は、菊間さんに、この本を書いてくれてありがとう、と言いたい。
2つの性質を兼ね備えているため、いずれか一方の性質を期待している読者にとっては、物足りなく感じる部分もあるのかもしれない。
特に、彼女の経歴が一般人とはかけ離れているようにみえるため(その裏には大変な努力の裏打ちがあるのだが)、半生記として参考にならない、というような意見も出てくるのだと思う。
だが、ほぼ同時期に元社会人受験生であった者から見ると、ここには、ものすごいリアルがある。
そこは、元アナウンサーだとか元OLだとか元フリーターだとか元専業主婦だとか関係ない、「30も過ぎて勉強だけしている受験生」の世界だ。
先の見えない不安、周囲の社会人達との比較と焦燥、ひょっとすると人生の岐路で誤った選択をしてしまったのかという後悔、若いころとは雲泥の差の体力と記憶力しかない自分への失望。
多くのマイナスを抱えながら、これまでの人生で、少しだけ手にした経験知と賢さと優しさだけを武器にして、若い才能ある人達と、何より自分自身と、闘うのだ。
そうした努力の果てに、人生を変えることができる。
私のような名もない受験生から名もない弁護士になった人間でも。
そして、人生を変えることができるのは、司法試験に限らない。何だっていいのだ。
みんな、それぞれ、自分のフィールドで頑張ればいいのだ。
努力が成果に繋がらない、そんな時でも、頑張って努力し続ければ、必ず自分の力になって返ってくる。
ところで、彼女が少年事件や刑事事件に関心を持ち、世の中に貢献したいと思ったのは、決して、パフォーマンスではないと思う。
修習に行き、実務で頑張っている先輩たちを見て、本当に、そう思ったのだと思う。
同じように、多くの修習生たちが世の中に貢献したい気持ちを抱いていたのを見て、そう思う。
頑張る人がもっともっと増えて、みんなが良い方に人生を変えれば、世の中はもっともっと良くなると思う。
こういうことを、社会に向かって発信できること自体、とても貴重で、意味のあることだ。
だから、私は、菊間さんに、この本を書いてくれてありがとう、と言いたい。